懐かしのY2K、へそ出し気まずい大人世代はヘルシーに肌見せを

今年の夏は、なんだか調子が狂うことばかりだ。そもそも、6月だというのに一気に暑くなって、まだ夏服の気分でなかったのに(夏までに仕上がるはずの「体」が仕上がっていないのに……)、急に薄着にならなくてはいけなくなってしまった。

さらにコロナ禍の自粛モードでリラックスムードだったここ数年の反動なのか、肌見せブームが本格的に浸透してきて無視できなくなってきた。

「Y2K」という言葉も、特にこの1年でよく耳にするようになった。Y2Kは「Year 2000」の略称で、へそ出し、厚底、ミニスカートなど2000年前後に流行したスタイルのことだ。

3年ほど前から、パリコレクションなどでもキャミソールワンピースやボディーコンシャスなシルエット、キラキラしたアイテムが気になるようになった。その頃から、Y2Kや肌見せのムーブメントはあったが、一部の感度高めでかなりエッジーな若者にしか受け入れられないと思っていた。

だってこんな派手なスタイル、例えば、おなかを見せるスタイリングやキラキラビジュー系アクセサリーなんて、今さら日本で受け入れられるの?と思っていたから。ところが、昨年あたりから、大人世代のモード誌でも一度はY2K特集を組んでいるではないか。ここまで広がるとは……。

スタイリスト入江陽子さんのインスタグラム画像
雑誌の撮影のためのスタイリング。Y2Kのトレンドを意識している(入江さんのインスタグラムより)

ヘルシーな抜け感を出したい

というわけで、我々大人世代は肌見せスタイルやY2Kをどう取り入れるべきなのだろうか。

スタイリングの仕事では、もちろん思いっきり肌を出したり、ビジューアイテムを取り入れてキラキラさせたり、モデルに着せて大いに楽しんでいる。それこそ2000年代初頭に輝いていたディーバ、ブリトニー・スピアーズやセレブのパリス・ヒルトンたちへのオマージュをしてみたこともある。

じゃあ自分の服は? このアッパーな気分をどう取り入れようか。

ギラギラしすぎてギャルっぽくなるのはさすがにイタイ。もちろんそれが違和感なく着こなせるような人なら全然ありだと思うが、自分のライフスタイルにはしっくりこない。ママチャリに乗るし、スーパーに行くし、保育園の送り迎えでブラトップやへそ出しはちょっと気まずい気持ちになること間違いなし。

でも肌を見せることで表現できる「抜け感」には、今っぽさが確かにあるし、取り入れたい。

そんな気分をうまくとらえているアイテムが今年はたくさんある。例えばカットソーなどカジュアルな素材でやりすぎていない、つまり、首や胸元は詰まっているけど腰がばっくり開いているとか、肩や腕にスリットが入っているといったアイテムがある。胸元が開いているとセクシーすぎるんじゃないかと気になってしまうが、ここが詰まっていれば今っぽいヘルシーな抜け感になる。おなかの方は……、出せる人だけ出せばいい。

ブラトップを1枚で着るのは厳しくても、ピタッとしたスキントップのインナーをブラトップにするだけで今年らしくなる。おなか見せアイテムはハイウエストのボトムを合わせれば、意外と露出が抑えられてハードルも下がる。ちらっと肌が見えるだけで夏らしい気分も盛り上がって楽しめそうだ。

サテンなどのツヤっぽい素材も取り入れやすい。あえてカットソーやリネンなどのリラックスしたアイテムに合わせると、頑張りすぎない印象になっていいと思う。

最後におすすめなのが、ブローチやチャーム。ピアスなどのジュエリーもいいけれど、顔周りだとやっぱりイケイケ感が出てしまって気恥ずかしい時もある。ブローチやキーチャームでキラキラを取り入れるのがちょうどいい。さりげなくバッグに付けるだけで気分が盛り上がる。

スタイリストの入江陽子さんのバッグ
私物のバッグを「盛って」みた。オスロ発のジュエリーブランド「パールオクトパシー」のブローチをあしらう

中学生の頃を思い返すと、スクールバッグ全面に絵や文字をペイントしていたし、高校時代も好きなブランドやアーティストの缶バッジやピンバッジを好きなだけ付けていた。やたらと大きなキーチャームもはやっていたはず。というわけで、バッグを「盛る」感じ、私と同年代の方なら好きなのではないだろうか。ぜひ、お試しを。

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入江陽子さん顔写真
入江 陽子(いりえ・ようこ)
スタイリスト

1985年、広島県生まれ。文化女子大学(現・文化学園大学)卒業。スタイリスト長瀬哲朗氏のアシスタントを経て2013年独立。「NYLON JAPAN」や「GINZA」、「装苑」などのファッション誌や広告、アーティストのスタイリングなどを手がけている。

入江さんのインスタグラム

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