ジェンダーギャップ国別順位一覧、東アジア太平洋地域の最下位は?

世界経済フォーラムが発表した2022年版の「ジェンダーギャップ・レポート」で、ジェンダーギャップ指数の国別ランキングが146か国の中で116位と振るわなかった日本。女性が活躍しているイメージのあるアメリカやフランスは何位だったのでしょう。韓国や中国の順位も気になります。

男女平等への達成率、ミャンマーを下回る日本

ジェンダーギャップ・レポートは、世界経済フォーラムが2006年から発表しており、今回で16回目。146か国を対象に、「経済」「教育」「医療へのアクセス」「政治参加」の4分野について、調査と分析を実施しています。教育環境、閣僚の人数、賃金などについて、男女の差を比べ、男女平等への達成率を数値化。「男性100%」とした場合の女性の位置づけを示します。

今回、「男女平等」に最も近い1位となった国はアイスランドでした。達成率は90.8%で、13回連続で首位を守っています。2位はフィンランド(86.0%)、3位にノルウェー(845%)、4位にニュージーランド(84.1%)、5位にスウェーデン(822%)が続き、北欧の常連国が上位を占めました。

6位のルワンダ(81.1%)と8位のナミビア(80.7%)のアフリカ2か国が、トップ10にランクインしました。ロシア(前年81位)は今回の調査対象から外れました。

アジアでは、フィリピン(19位)、シンガポール(49位)、ラオス(53位)などが健闘しています。タイ(79位)、インドネシア(92位)、韓国(99位)、中国(102位)、マレーシア(103位)など多くの国々が日本を上回る順位で、日本は東アジア太平洋地域19か国の中で最下位でした。

クーデター後の混乱が続くミャンマーを下回る116位の日本は達成率が65.0%。前回に続いて主要先進国で最下位。日本よりも下位には、ヨルダン、サウジアラビア、クウェートなど中東の国々が続き、最下位の146位はアフガニスタンでした。

【ジェンダーギャップランキング2022】世界経済フォーラムが発表したジェンダーギャップの国別順位の一覧表
【ジェンダーギャップランキング2022】世界経済フォーラムが発表したジェンダーギャップの国別順位(1位~146位)

ジェンダーギャップ解消にはさらに132

調査によると、対象の146か国全体で、「医療へのアクセス」のジェンダーギャップは95.8%、「教育」は94.4%で、それぞれ高い水準に達し、男女格差はほぼ解消されています。一方、「経済」は60.3%で、ジェンダーギャップは埋まらず、「政治参加」は22%で男女平等にはほど遠い状況です。

世界経済フォーラムは、「現在の進捗率では政治参加のジェンダーギャップ解消には155年、経済のジェンダーギャップを解消するには151年を要する」と懸念を示しています。新型コロナウイルスの感染拡大で、「(世界全体で)ジェンダーギャップの解消にはさらに132年を要する」と警告しています。

コロナ禍に休業や時間短縮を余儀なくされた飲食業や観光業は、働き手に女性の割合が高く、失職や勤務時間短縮による収入減の影響を受けたのは女性たち。復職の見通しがなく、苦境に陥る「女性不況」を招きました。保育園の閉鎖や学校の休校で、育児労働の大部分は女性が負担。在宅勤務や休暇取得など、女性たちは働き方を見直さざるを得ませんでした。

教育における男女差についても触れており、女性の学位取得者が男性よりも多い分野は、教育、保健・福祉に偏っており、STEM(科学、技術、工学、数学)分野では少なくなっていると指摘。情報通信技術(ICT)や工学、製造の分野では、男性が女性の4倍近くに達しています。

世界経済フォーラム取締役のサーディア・ザヒディ氏は「パンデミックによる労働市場への打撃や介護インフラの不足で、女性が苦境に陥るなど大きな影響を及ぼしています。政府や企業は、女性の職場復帰支援および将来の仕事を担う能力育成支援をあわせて行わなければ、多様性がもたらす将来的な経済利益を逃す危険がある」と警鐘を鳴らします。

(読売新聞メディア局編集部 鈴木幸大)

【出典】グローバル・ジェンダーギャップ・レポート2022(世界経済フォーラム)

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