フードロス削減の意識を食の現場から伝えたい

スペイン・バスク料理 「ETXOLA(エチョラ)」シェフ 清水和博さん

「未来のための一皿」をテーマにしたプロジェクトが、クラウドファンディングの企画として「Makuake(マクアケ)」に掲載されています。料理を提供しているのは、次世代を担う料理人たちのクリエイティブ・ラボ「CLUB RED」のメンバー。新時代の若き才能を発掘する日本最大級の料理人コンペティション「RED U-35 2021 ONLINE」のテーマであった「未来のための一皿」やコース料理を8人の料理人が考案、提供しています。

このプロジェクトに参加している料理人の一人が大阪市・西区「ETXOLA(エチョラ)」のシェフ・清水和博さん。バスク料理のサステナブルな魅力をコースのメイン料理として提供しています。

食材を余すことなく使う、バスク料理

清水さんが料理人を志したのは中学生の頃。「当時は、スペイン・カタルーニャ地方のレストラン『エル・ブジ』やバスク料理が注目され、スペイン料理に勢いがあった頃でした」と振り返ります。スペイン料理にあこがれる清水さんでしたが、最初に働いたのは無国籍料理「キハチ」。ジャンルを問わずさまざまな食材にふれられる機会を求めて修業に励みました。

7年間勤務した後、スペインに渡ろうと思った矢先、縁あって現在の「エチョラ」のシェフに。本場を追求したいとの思いから、毎年1か月はバスク地方のレストランで研修を受けています。

現地で最も驚いたのは、食材を余すことなく使い切るところ。「肉に関しては、日本では考えられないほど扱いが上手で無駄がない。特に『豚肉は捨てるところがない』という意味のことわざがあるくらい見事です」

スペイン・バスク料理「ETXOLA(エチョラ)」のシェフ・清水和博さん
バスク料理「ETXOLA(エチョラ)」のシェフ・清水和博さん

端材から出るうま味を主役にしたサステナブルなメニュー

昨年、清水さんは「RED U-35」に応募しました。そのときのテーマが「未来のための一皿」。バスク料理の魅力として、余すことなく食材を使う技術をアピールするメニューを考えました。それが「豚の煮込みのうまみ」です。一見すると何の変哲もない豆の煮込み料理ですが、実は煮込むスープに豚の端材が使われ、そのうま味が主役になっているのです。

「生ハムの硬い部分と骨はうま味をアップさせ、豚足はゼラチン質を加えることになります。一皿で凝縮された豚のうま味が味わえる、そういうフードロス削減の考え方とあわせて、バスク料理のことを知ってもらえたらと思いました」。料理に使われる端材は毎回異なってくるため、うま味に変化があるのも料理をいただく楽しみの一つになるそうです。

スペイン・バスク料理「ETXOLA(エチョラ)」の「豚の煮込みのうまみ」
豚の煮込みのうまみ

スペイン北部の大西洋に面したバスク州は、独自の文化があることで知られています。中心都市のサンセバスチャンは、世界屈指の美食の街。伝統料理やピンチョスに代表されるバル料理が息づく一方、料理を分子レベルで解明する「分子ガストロノミー(美食学)」など、新しい調理手法を料理人たちが研究してきた拠点でもあります。「バスク料理は一見、シンプルで飾り気がないようでいて、その味を出すのがむずかしい奥深い料理。家庭料理もレベルが高く、街の人の食への意識も高いんです」。清水さんは、バスク料理の「クラシックだけどメッセージや表現で新しい料理にできる」部分を今回のマクアケ特別コースのメイン料理に込めています。

フードロス削減の意識を食の現場から伝えたい

バスク料理のサステナブルな意識へのリスペクトから生まれた今回提供するメニュー。応援購入で訪れたお客様とはそうした話もしていきたいと言います。「一皿に込めた思いを話すことだけでも、サステナブルな意識は変わると思います。僕ができるのはその繰り返し。それをきっかけにスペイン料理のことを知ってもらえたらうれしいですね」と清水さん。

スペイン・バスク料理「ETXOLA(エチョラ)」

フードロスについては、食を仕事にする者として、コロナ禍でさらに問題意識が芽生えたそうです。「食材が余ってしまった市場や仲卸の業者、生産者の皆さんの苦しい立場を知って、飲食店の仲間で分けあったりしてきました。それを機に、そもそも食材の廃棄がいかに多いかを知りました。今後も料理を通して、意識を変える発信をしていけたらいいですね」。清水さんはマクアケの取り組みで、サステナブルな考え方を武器に自身の料理を進化させました。今後も若きシェフがリードする食の未来が楽しみでなりません。

[マクアケ]※すべて税込み
https://www.makuake.com/project/etxola_kazuhiro_shimizu/
お食事券(5000円)+未来のための一皿注文権利 6000円
未来のための一皿を含むマクアケ特別コース1人分 8800円
清水シェフによる料理教室 1万円
【早割】未来のための一皿を含むマクアケ特別コース2人分1万6000円
【マクアケ限定】未来のための一皿を含むマクアケ特別コース2人分1万6500円

【お店情報】 
[店名]エチョラ
[住所]大阪市西区靱本町1-4-2プライム本町ビルディング1階
[営業時間]午前11時半〜午後2時 午後5時半~11時
[定休日]水曜
[問い合わせ先]050-5487-3903
[ホームページ] https://r.gnavi.co.jp/mzh0tvpv0000/

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