未経験で事務職へ転職したい!スキル無しや知識不足でも成功の秘訣

新型コロナによる営業自粛や事業縮小で販売・接客の仕事から、事務職へキャリアチェンジ(業種・職種転換)を希望する人が増えています。しかし、一般事務の有効求人倍率は0.31倍(2022年2月)と低水準。転職を希望しても知識不足や経験不足に直面する人も多く、未経験から転職をするにはどうすればいいのか、リクルートスタッフィングの事務職未経験者向け無期雇用派遣サービス「キャリアウィンク」のマネジャーを務める井上結実さんに聞きました。

コロナ禍でキャリアチェンジは6割

リクルートスタッフィングが行ったアンケート(2021年8~9月、1320人)によると、コロナ禍に転職をした人の59.5%が、キャリアチェンジを実施しており、このうち、旅行・レジャー・外食などの業種、販売・接客などの職種から、異業種・異職種へ移るケースが特に多かったといいます。

度重なる緊急事態宣言やまん延防止措置による営業時間の短縮やテナントビルの閉鎖などを経験し、飲食やアパレル関係で働く女性から「この仕事をずっと続けられるか不安」「もっと安定した仕事に就きたい」といった声が多く寄せられたといいます。「新型コロナの感染を懸念し、在宅ワークができる仕事へ就きたい」と事務職を希望するケースも多いそうです。

ただ、厚生労働省の統計によると、総務や経理などの一般事務の有効求人倍率はここ数年、0.2~0.4倍で推移。管理部門の人員は流動性を保ちたいと新たに採用するのを控え、派遣社員に切り替える企業も多くなっています。

事務職へのキャリアチェンジを希望していても、飲食店の接客やアパレルの販売経験者の中には「仕事でパソコンを使ったことがない」「キーボードのタイピングができない」といったスキル不足に悩む人も少なくありません。井上さんは、「事務職の募集があっても未経験では厳しいですし、未経験歓迎といっても競争が激しく経験者が優遇されます」と説明します。

転職で面接に臨む女性
写真はイメージです

「人の役に立ちたいから、秘書がいい」

書類選考が通らず、1次面接で落ちるということを繰り返し、「パソコンもできない」「経験もない」「どこにも採用されない」と自己嫌悪に陥ってしまう人も少なくないそうです。その一方で、事務職が企業側に優位な買い手市場であるにもかかわらず、「人の役に立ちたいから、秘書の仕事でなければいや」「徒歩圏内で通える会社がいい」「残業のない職場で働きたい」といった自分本位の条件ばかりを並べ、内定のチャンスを失っているケースも。

井上さんは、転職やキャリアチェンジを成功させるのは、「できないので、教えてほしい」というやる気や「自信はないけれど、がんばる」と熱意を訴えるタイプではないと指摘します。むしろ、自らの強みや長所に気づき、それを次へいかそうとする人だといいます。

「接客や販売の仕事は、ホスピタリティーやコミュニケーションのスキルがあり、機転も利かなければいけません。そうした経験や強みを、妄想でいいので、次の職場でどうやっていかせるかを語れるようにすることです」と井上さんはアドバイスします。

例えば、事務職でも営業支援やアシスタントのような仕事の場合、チーム内でのコミュニケーションや機転を利かせたサポートが求められます。総務や管理部門でも、スケジュール調整や臨機応変な対応ができることを、自らの経験をいかしてアピールできるでしょう。

「たとえ事務職の経験がなくても、それを補うだけの強みや経験があることを伝え、その能力を会社や職場のために使いたいという人のほうが採用したいと思われるはずです」

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井上 結実 (いのうえ・ゆみ)
リクルートスタッフィング エンゲージメント推進部キャリアウィンクグループ マネジャー

2011年にリクルートスタッフィング入社。販売・サービス職領域の派遣営業を経験した後、事務職領域の営業、営業マネジャーを担当。2021年より事務職未経験の方を対象にした無期雇用派遣サービス「キャリアウィンク」の事業責任者に着任。キャリアチェンジを望む方々と人手不足に直面する企業双方にサポートを行う。

 

 

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