【国際女性デー】高校生が抱くジェンダー格差の違和感、親世代へ「NO」

「なぜ教師に女性が多いのか」「プラスチック容器を減らすには」――。「飢餓をゼロに」「人や国の不平等をなくそう」など17の国際目標を定めたSDGsについて、アレセイア湘南高校(神奈川県茅ヶ崎市)の1年生が身近な疑問や課題をテーマに取り上げ、大手企業へ提案しました。

取り組みは企業向けクラウドサービスを展開するドーモ(東京都渋谷区)が、データ活用人材の育成支援を目的に企画。202110月から始めたもので、同社のカントリーマネージャーの川崎友和さんらが講師役となり、高校生にデータの活用法やプレゼンテーションの仕方について特別授業を行いました。

「性差別を感じたことは?」同級生にアンケート

2月に同校で行われた発表会では、7グループが登壇。「世界中にキレイな水を」「貧困層の教育と企業の経済効果」などのほか、三つのグループがSDGsの掲げる5番目のゴール「ジェンダー平等」をテーマに取り上げました。花王、KDDI、ソフトバンク、日本航空など大手企業が審査員として参加し、高校生の発表に耳を傾けました。

「学校の先生は男女半々なのに、なぜ一般の企業では女性が少ないのか」「どうして非正規雇用に女性が多いのか」「なぜジェンダー差別が生じるのか」などの疑問を投げかけ、「性差別を感じたことがあるか」といったアンケート調査を実施したグループもありました。「男だから」「女だから」という考え方や価値観について、親や教師の影響によるところが大きいとし、「お父さん、お母さん、私たちに自分の固定観念を押しつけないで」と訴えていました。

このほかにも、「女性専用車両」「制服のネクタイ・リボン」「スラックス・スカート」「化粧」「ランドセルの色」「赤ちゃんのおもちゃ」など、男女によって異なる身近な事例を紹介。建設現場で働く女性や洗濯をする男性といった、最近のテレビCMのジェンダーレス化の流れをとらえた発表もありました。

アレセイア湘南高校で行われたSDGsの発表会
アレセイア湘南高校で行われたプレゼンテーションの様子(提供写真)

男性のCAが増える採用方法を考えては?

プレゼンテーションでは、生徒から日本航空に「女性パイロットや男性の客室乗務員をもっと増やす採用方法を」とただす場面も。これに対し、日本航空ESG推進部の佐藤朱里さんは「最近では女性パイロットや男性CAも実際に活躍しています。男女の数というだけの問題ではなく、男女問わず働きがいのある職場とはという視点で改善していきたい」と話していました。

同じく、審査員として参加したソフトバンクSDGs推進室の日下部奈々さんは、「日本でもダイバーシティー・インクルージョンの考え方が普及してきたように感じますが、依然としてジェンダー格差は存在している。高校生たちがその事実に明確な違和感を持ち、親世代からの負の遺産に「NO」と表現していることに責任を感じます」と述べています。

(読売新聞メディア局 鈴木幸大、谷本陽子)

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