彼女の生理管理を彼氏がするようになって一番良かったこと

「生理管理はパートナーがやっています」と言うと、とても驚かれます。私たち夫婦は大学4年生の時から付き合っていて、その頃からアプリで生理の日程を登録したり、生理用品を買ったりするのはパートナーの担当でした。もう10年以上続いているので、彼は私の体調はもちろん、女性特有の健康課題についての知見が深くなりました。

彼が生理管理を始めたきっかけ

学生時代、私は生物学的女性の体の仕組みや健康課題について深く知っていたわけではなく、無頓着なほうでした。その頃は、「生理を快適に過ごす」なんていう社会的な風潮はなく女友達の間では生理の話題を出すということは、ほとんどなかったと思います。

生理痛もひどくなく、特に問題意識も持っていませんでした。ただ、もうすぐ生理が来る、ナプキンを買いに行かなきゃ、でも隣にいるパートナーは全くそんなことは考えもしない……、それが私には耐え難い苦痛でした。いろんな話や人生について語り合っている仲なのに、生理については彼と話せないし、このストレスを共有できないなんて。

そこで彼に「ナプキン買ってきて」とお願いしてみました。彼はびっくりして、「いや、それはさすがに恥ずかしい……」と断られました。

そんな彼になんとか薬局に行ってもらったところ、小声で電話がかかってきて、「ナプキンってどういうの? おむつ? いろんな種類がありそうだけど……。夜用とかなんとか、小さいのとか……。羽ってなに?!」。

「とりあえず夜用を買ってきてください」とだけお願いし、彼の初のナプキン購入は終わりました。

ところが彼が買ってきてくれたものは、まるでオムツみたいな巨大なもの。そうか、学校で習うものじゃないし、彼が使ったことなんてあるわけない。知らないのだから、これから一緒に一つ一つ生理について学んでもらえばいいんだ、と気づきました。

私たちは、好みのナプキンをはじめ、ナプキンの種類やそもそも生理とはどういうものなのか話し合いました。その結果、彼がアプリで私の生理の日程記録などの管理をしたほうが合理的で、お互いにストレスが減るという結論に達し、それからは、ナプキン購入だけでなく生理管理も彼がやってくれるようになりました。

パートナーが生理を知る意義

生物学的女性は、毎月の生理周期によって、二つの女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)の分泌量とバランスが変わります。それに伴い、心と体の調子も不安定になります。

生理の始まる3〜10日前には、「PMS(月経前症候群)」があります。おなかの張りや頭痛、腰痛などの身体的、イライラするなどの精神的な症状が表れ、生理が始まるとともに、解消・軽減していくもので、程度には個人差があります。生理のある女性の70〜80%が生理前になんらかの症状が出ると言われています。

女性は、約1か月の生理周期の中で、体調と気分が安定しているのは1週間ほどしかないのです。

生理は脳からの指令を受けて起きるものなので、環境の変化や人間関係のストレス、食生活の乱れや睡眠不足が続くと、脳が指令を出せず、生理が止まったり遅れたりすることもあります。

生理による不調が性格の問題ではなく生物学的女性の仕組みだということをお互いが理解することで、私たちの間では無駄なけんかやストレスがなくなりました。今では、生理が遅れていると「ちょっと疲れてる?」と声をかけてくれたり、体を冷やさないように膝掛けまで持ち歩いてくれたりして、彼には感謝しかありません。

元官僚で起業家の小林味愛さんは、パートナーが生理の管理をしてくれるそうです。女性の体をよく知ることで無駄な喧嘩が減ったと言います。
近所を散歩する小林さん家族(東京都立川市で)

生理は長らく女性が個人レベルで我慢し、個人でマネジメントするものだという風潮が強かったように思いますが、私の場合は、「パートナーと共有できた」「理解しようとしてくれる人なんだ」という安心感が、パートナーシップを構築していくにあたり心の支えになりました。

現代においては低容量ピルの服用など生理に対処する様々な方法があります。皆さんもぜひ自分にあった生理用品の選択肢や、生理との向き合い方を、ワクワクしながら探してみてくださいね。

ちなみに今は、医療用シリコン製で繰り返し使用できる月経カップに変えたので、彼はナプキンを毎回買いに行かなくてよくなり喜んでいます。

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小林味愛プロフィル写真
小林 味愛(こばやし・みあい)
起業家

1987年東京都立川市生まれ。慶應義塾大学を卒業後、衆議院調査局入局、経済産業省出向、日本総合研究所を経て、福島県国見町で株式会社陽と人(ひとびと)を設立。福島県の地域資源をいかして、農産物の流通や加工品の企画販売など様々な事業を展開。あんぽ柿の製造工程で廃棄されていた柿の皮から抽出した成分を配合した国産デリケートゾーンケアブランド「明日 わたしは柿の木にのぼる」を立ち上げた。現在、3歳の娘を育てながら福島県と東京都の2拠点生活を送る。

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