食べ物の味がよく分からず、食欲がわかない

読売新聞夕刊の「OTEKOMACHI」のページと連動し、「モヤモヤ・健康編、働き方編」として、働く女性の仕事や健康に関する悩みに専門家が答えます。

30歳代の女性です。最近、食べ物の味がよく分からなくなってしまいました。口の中に何も入れていなくても、苦みを感じることがあります。何を食べてもおいしく感じないので、食事の時間が苦痛で、食欲がわかなくなりました。治す方法はありませんか。

唾液出す訓練を

味を感じなくなる、口に何も入っていないのに変な味がするといった症状から、味覚障害が考えられます。味覚障害の原因は、歯周病や口内炎など口の中のトラブルのほか、鼻づまりや薬の副作用、精神的ストレスなど様々です。

口の中が乾燥していませんか。若い人に多い原因に唾液分泌量の低下があり、ドライマウス( 口腔こうくう 乾燥症と呼ばれます。味は、食べ物や飲み物に含まれる味物質が唾液に溶けて、舌にある 味蕾みらいという器官に運ばれ、脳に伝わることで感じます。味覚は唾液の分泌と深く関係しているのです。

口の乾きを自覚していない人でも、実際には、唾液が減っているケースがあります。安静時に10分間で分泌される唾液の量は、20~30歳代の若い人なら通常3ミリ・リットル以上です。

唾液を出す訓練には、自分でできる方法もあります。まず昆布30グラムを細かく切って水500ミリ・リットルに一晩つけ、だしを作ってください。水筒などに入れて持ち歩き、1日10回程度口に含みます。だしの中のグルタミン酸が唾液を促します。2週間続けると、唾液の量が増えてきたことを実感できるはずです。ぜひやってみてください。

症状が改善されない場合は、一度耳鼻咽喉科や口腔外科を受診することをおすすめします。(東北大学名誉教授 笹野高嗣さん)

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笹野 高嗣
笹野 高嗣(ささの・たかし)
東北大学歯学部長、東北大学病院総括副病院長、日本口腔診断学会理事長などを歴任。うま味を用いた味覚障害の治療に関する研究論文は英科学誌「ネイチャー」にも掲載された。現在、東北大学名誉教授、医療法人明徳会理事長。

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