初ボーナスで親にプレゼント、現金はありでしょうか?

夏のボーナスの時期です。好きなものを買ったり、貯金したりする人もいれば、親に何か贈りたいと考える人もいるのでは? 読売新聞が運営する掲示板サイト「発言小町」に、「初めてもらった賞与で、親に何かプレゼントを贈りたい。現金はあり?」との声が寄せられました。新入社員向けのマナーに関する著書がある専門家に聞きました。

お金より記念品?

「賞与 親へプレゼント」という投稿を寄せたのは、20代後半のトピ主「はあや」さん。最近、人生初のボーナスが会社から支給されたといいます。

トピ主さんは、これまで仕事が長く続かないタイプで、転職を何度か経験。今の会社は派遣社員で入社し、契約社員を経て正社員になりました。賞与としてまとまった金額を受け取るのは今回が初めて。「親に何かプレゼントをしたい。コロナ禍で旅行や外食に行きづらいので、現金をプレゼントするのもいいかもしれないと思いました。親からしたら子供から現金をもらうのはありでしょうか」と尋ねました。

そんなトピ主さんに、「お金を差し上げるのもありと思います。一言でも良いからメッセージを添えたら良いと思います」(「凛」さん)、「お金よりも記念になる品や思い出に残る時間(旅行や食事)の方が、私個人としては、うれしいです。私は子どもからお金をもらうのは抵抗があります」(「十割蕎麦」さん)などの声が寄せられました。

「一緒にお高いご飯を食べるとか、記念品買うとか、そっちの方が、後で思い出してうれしいと思うんですよね。私は初賞与でクリスタルガラスのクマを贈りました。目立つところに飾って、喜んでくれています」(「孝行したい娘」さん)という声や、「ネットショッピングのギフトカードやカタログギフトという手もありますよ~! 現金より生々しくなく、受け取る側も好きな物を選べます」(「いち」さん)との意見もありました。

「入社1年目ビジネスマナーの教科書」などの著書があるマナー講師の金森たかこさんに、マナーやアドバイスを聞きました。

目上の人に現金って…

「初賞与や初任給をもらった際のマナーや決まりなどはありませんが、ご両親や祖父母など、今まで成長をずっと見守ってくれていた方に感謝し、働いている姿を見せて安心してもらうためにも、気持ちを形にして届けることをおすすめします」と金森さん。

例えば、働いて感じたことや親への感謝の気持ちを手紙に書いて渡すだけでも、親にとっては宝物になるほどうれしいものだといいます。

コロナ禍で外食は難しい状況ならば、少し高級な食材を用意して、みんなで自宅の食卓を囲んだり、親が離れて暮らしている場合は、感謝と近況を知らせるメッセージを添えて、親が喜んでくれそうな品を贈ったりするのもおすすめといいます。

就職祝いを贈ってくれた人にも、お礼や近況報告のメッセージとともに、菓子やコーヒーなど、相手の好物を贈ると喜んでくれるでしょう。

現金を贈ることについては、「一般的な贈り物のマナーでは、目上の方へ現金を贈るのはNGとされています」と金森さん。

現金のほか、「踏みつける」に通じる、靴下や靴、スリッパ、ラグマット、「これで勉強してください」を意味する筆記用具、「手切れ、縁を切る」を連想するハンカチなども、目上の人への贈り物としてはタブーとされているそうです。

「ただし、絶対にダメというわけではないのです。贈り物には目的があり、相手に喜んでもらうことも大切な要素だからです」と金森さん。例えば、親や身近な人が、「冬は足元が冷えるから、靴下がほしい」「外出用のきれいなハンカチがほしい」と言えば、靴下やハンカチを贈っても問題ありませんし、喜ばれるでしょう。

現金を親に贈ることも、「一度贈って、あまりにも遠慮したり、受け取ってもらえなかったりした場合は、次回からは現金ではなく、喜んでもらえそうな品物を贈るといいでしょう」。一方で、「ありがとう」と気持ちよく受け取ってくれた場合などは、次回も「これで好きなもの買ってね」と言葉を添えて現金を贈っても問題ない、とアドバイスします。

好みも変化、相手への配慮こそマナー

年齢を重ねるとともに親の好みが変わったり、体調の変化で食事を制限したり、今まで好物だったものが食べられなくなったりすることもあります。「マナーは相手に対する配慮。贈り物をする際は、その時々で、贈る相手が喜んでくれるものを考え、品物や言葉に自分の思いを託して届ける。その気持ちが何よりも大切だと思います」と金森さん。

初賞与や初任給をもらった際に、親への感謝を伝えそこねてしまったという人もいるでしょう。金森さんは、親へのお礼や贈り物のタイミングは、初賞与や初任給をもらったとき以外に、「父の日」「母の日」「誕生日」などがあるといいます。普段なかなか伝えられない感謝の気持ちを、「父の日」「母の日」をきっかけに「いつもありがとう!」と言葉にして伝えたり、「誕生日」には、朝一番に「お誕生日おめでとうございます!」と電話やメールをしたり。「親はうれしいものですよ」とアドバイスしています。
(読売新聞メディア局 谷本陽子)

【紹介したトピ】
賞与 親へプレゼント

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金森 たかこ (かなもり・たかこ)
マナー講師

大手食品メーカー人事部にて人材育成・秘書業務などに携わった後、フリーアナウンサーとして独立。関西を拠点に話し方、コミュニケーションの仕事に携わったほか、ビジネスマナー講師として、企業や行政機関、教育機関などで、講演・研修を行う。

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