職場恋愛はキャリアと人間関係を崩壊?リスク回避の3原則とは

「職場の困った人間関係」を考えるシリーズの3回目は「職場恋愛」です。会社に勤めている人にとって、職場は一日の中で多くの時間を過ごす場所。親のような年代の上司もいれば、きょうだいに近い年齢の先輩・後輩、同世代の同僚など、さまざまな人と毎日のように顔を合わせ、意見交換や相談をする機会があります。

人間関係がどうしても濃密になりがちな職場で、運命的な出会いがあったり、恋愛感情が芽生えたりしても不思議ではありません。とはいえ、仕事への責任を伴う職場で、恋愛関係を続けるのは、それまで培ってきたキャリアや人間関係を失うリスクが高いと悩む人は多いかもしれません。

職場では、「プライベートなことを聞かない」「男女関係の話題は慎む」といった風潮が広がりつつあります。職場の人間関係から派生したとはいえ、恋愛はあくまでも個人的なことですから、とらえ方は人それぞれ。せめて、職場に悪影響を及ぼすことにならないような配慮や注意が必要です。

職場恋愛の3原則

「2人の関係が周囲にばれないかドキドキ」「好きな人に毎日会えるのがうれしい」などと、職場を恋愛のスパイスに楽しむようなカップルもいますが、これでは、仕事がおろそかになったり、周囲の迷惑に気づかなかったりする危険があります。自分の幸せにつながる人間関係の中で、恋愛のきっかけが職場だったというのであれば、すてきなことですが、これだけは心得ておいたほうがいい職場恋愛の3つのマナーを紹介します。

【1】2人だけの秘密

職場には、さまざまな価値観や考え方を持つ人が集まっています。中には、仕事場に恋愛や私情を持ち込まないでほしいという人もいるでしょう。2人の関係を好ましいと思う人ばかりとは限りません。そればかりか、2人の恋路を邪魔したり、業務を妨げたりする人がいるかもしれません。

職場恋愛はできる限り、周囲にばれないように秘密にしておくことが賢明です。2人の関係が確固たる状態になるまでは、周囲からのネガティブなエネルギーを浴びないほうが、仕事も恋愛もうまくいくと思います。

【2】2つの覚悟

恋愛は、感情が表に出やすくなります。組織として仕事をする職場では、恋愛に伴う感情の浮き沈みは業務に影響を及ぼしかねません。2人の関係がうまくいっていれば軽快に業務をこなせるのに、けんかを引きずって落ち込んでいると仕事が手につかない、などということは避けなければいけません。

同じ職場であるがゆえに、彼が別の女性と楽しそうに話す様子にやきもちを焼いたり、仕事に対する考え方の違いにイライラしたりすることがあるかもしれません。それでも、その感情を決して表に出さず、大人の対応に徹した態度を貫く覚悟が必要です。

恋愛中は、だれかに相談を持ちかけたいと思うこともあるでしょう。しかし、いくら信頼できると思っていても、社内の同僚に明かせば、2人の関係は周囲の知るところとなります。2人のことは2人だけで乗り越えていく覚悟が大切です。

【3】オンとオフの切り替え

同じ職場にいると、お互いの「仕事の顔」を知ることになります。オンのときに、仕事をおろそかにしない大人な対応についてはすでに示しましたが、同じようにオフにも注意が必要です。

それは、オフに仕事の話を持ち出さないことです。もちろん、プライベートで仕事の相談をしているうちに親しくなって、恋愛に発展するというケースもあるでしょう。

ただ、職場恋愛中の2人が仕事を抜きに、2人の関係性を話したいと考えることがあると思います。職場で見せる「仕事の顔」とは違う自分を知ってもらいたいと考えるのも当然です。つかの間でも仕事のことを忘れて、2人の時間を息抜きにしたいとも思うでしょう。

共通の話題だからと、仕事や職場のことばかりに費やしてしまわずに、2人だけの時間を2人だけの話題で充実させられるかも大切なことです。

◇ ◇ ◇

職場恋愛の賛否はともあれ、だれかを好きになり、好きになった人から思われるという関係性は、かけがえのないもの。2人の恋愛が仕事に悪影響を与えることなく、そして、仕事が2人の恋愛を妨げることのないよう、当事者の2人が大人としての節度と対応を心がけていきましょう。

自分らしい働き方や生き方を考える「キャリア小町」。キャリアコンサルタントの土屋美乃さんが、仕事の悩みや転職の不安などについて働く女性にアドバイスします。

あわせて読みたい

土屋美乃
土屋 美乃(つちや・よしの)
国家資格キャリアコンサルタント、エスキャリア代表取締役

1983年東京・八王子市生まれ。慶応義塾大学商学部卒業後、リクルートエージェント(現リクルートキャリア)入社。営業や自社の新卒採用担当として、転職や就職という人の人生の転機に関わる。リーマンショックを機に、転職のみをゴールとせず『自分らしく生きる』ことをテーマとするキャリアコンサルタントとして独立。2011年東日本大震災後に自らの天職を形にすべく、エスキャリアを設立。主にライフイベント期の女性のキャリア支援を行う。

エスキャリア

Keywords 関連キーワードから探す