株を保有しているとプレゼントが受け取れる制度があります。それが「株主優待」です。株式投資をする人の中には、優待目当ての人も少なくありません。でも、「株式投資に、何十万円、何百万円も出せない……」と思っていませんか? 実は、株主優待の中には、1株購入するだけでもらえるものもあるのです。今回は、株主優待について解説します。
そもそも株主優待とは

株主優待とは、企業が株主に感謝の意を込めて、様々な商品やサービス券などを株主にプレゼントするというものです。上場企業約3800社のうち、1500社以上が株主優待を実施しています。
定番は自社商品。食品やドリンク類、調味料、シャンプーなどを製造している企業では、新商品や看板商品を贈ることが多く、株主に喜ばれています。最近では、株主限定の優待品を贈る企業も多く、株主ならではのプレミアム感が味わえると好評のようです。
通常、株主優待をもらうには、その企業の株を1単元(100株)購入する必要があります。そのため、1株の株価が数百円、数千円でも、投資するには数万円、数十万円とお金がかかります。ただし、全ての株主に対して優待を贈る方針の企業も一部あり、こうした企業では、株を1株だけ保有している場合でも株主優待が受け取れるというわけです。
1株でもらえる優待にはどんなものがある?
では、実際に1株からもらえる株主優待にはどんなものがあるのでしょうか? 今回は3銘柄をご紹介します。
〇NEW ART HOLDINGS
優待内容:
<1>グループ企業が運営する「銀座ダイヤモンドシライシ」「エクセルコ ダイヤモンド」の国内全店舗で使えるジュエリー商品の割引(15%・20%)カード
<2>グループ企業が運営するエステティックサロン「ラ・パルレ」エステサービス契約者向け株主特典
<3>グループ会社の直営店およびオンラインショップで、ゴルフ用品を購入時に利用できる割引(20%)カード
<4>グループ会社が運営する「軽井沢ニューアートミュージアム」無料観覧券
権利確定日:毎年3月末・9月末
〇日本ケミファ
優待内容:
「スキンダイエット基礎化粧品シリーズ」「コエンザイムQ10」「姫マツタケ」「ケミファの青汁モリンガブレンド」など自社の健康食品商品の優待セール
権利確定日:毎年3月末、9月末
〇テルモ
優待内容:
<1>自社製品(電子血圧計・電子体温計・栄養補助食品等)の優待価格販売(3月・9月)
<2>オリジナルカレンダー(3月)
<3>自社施設見学会(抽選)(9月)
権利確定日:毎年3月末・9月末
なお、株主優待の内容は、変更・中止になる場合がありますので、詳細は各社のウェブサイトなどでご確認ください。
株主優待をもらうにはどうしたらいい?
また、株主優待をもらうには、「権利確定日」にその企業の株を保有している必要があります。権利確定日は企業によって異なりますが、3月末や9月末が多い傾向にあります。
ただし、権利確定日に株を買うのでは間に合いません。株を買っても、株主としての権利が与えられるのは、購入の2営業日後だからです。
ですから、権利確定日の2営業日前には株を買っておく必要があります(この2営業日前のことを権利つき最終日といいます)たとえば、31日の水曜日に権利確定日を迎える企業なら、29日の月曜日には株を買っておかなくてはならないので、購入の際には注意しましょう。
1株から株が買える証券会社などについては、前回のコラム(スマホ証券)で説明していますので、そちらもあわせてご覧ください。
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