前回、老後のお金の不安についてお話ししましたが、働き方やキャリアなどで人それぞれ違いはあるものの、老後の生活には結構な金額が必要になることがわかりましたね。「頑張ってお金をためなきゃ!」と思った人も少なくないと思いますが、ちょっと待った! 実は、お金をためることと、生活習慣や思考は密接に関係しています。まずは、自分がお金のたまる習慣、考え方なのかをチェックしてみましょう。
いくつ当てはまる? お金がたまる度チェック!
□自分のお金を何にどれくらい使っているか、「支出」を把握している
□お給料が入ったらまず貯蓄し、残りのお金で生活している(先取り貯蓄)
□コストを意識して買い物をしている(コストと物の価値を比較して、おトクなのか、そうでないかを判断して買い物をしている)
□金融商品を購入するときに、きちんと仕組みを理解し、メリット・デメリットを把握してから購入している
□自分の軸や価値観を持っているので、それに沿ったお金の使い方ができ、無駄使いが少ない
□おトクな情報をこまめに収集したり、有利な商品に預け替えたりと、マメに行動することが多い
お金がたまる人の習慣・考えた方をまねしよう!
いくつ当てはまりましたか? ほとんど当てはまったという人は、お金をためる素質十分です! 反対に、ほとんど当てはまらなかった……という人は、以下に解説しますので、できるところから改善しましょう。
□自分のお金を何にどれくらい使っているか、「支出」を把握している

お金をためるというと、多くの人は、「収入」に意識を向けがちですが、実は、お金をためられるか、ためられないかの分かれ目は、「支出」に意識が向いているかどうかなのです。世の中には、収入が決して高くないのにお金をためている人もいますが、その人たちは、自分が何にいくらお金を使い、毎月どれくらいの予算で生活すればいいのかを把握しています。反対に収入が多いのにためられない人は、欲望のまま適当にお金を使っていて、支出の管理ができていません。お金をためる上では、限られた収入の中で、「どうお金を使うか」が大切です。
□お給料が入ったらまず貯蓄し、残りのお金で生活している(先取り貯蓄)
お金をためている多くの人が実践しているのが、「先取り貯蓄」。先取り貯蓄とは、毎月お給料が入ってきたら、まず貯蓄して、残ったお金で生活することです。加えて、財形貯蓄や銀行の積立定期預金を利用して、毎月、自動的に貯蓄できる仕組みを作っています。ちなみに、手取り金額の2割を5年間貯蓄すると、自分の年収分がたまります。
□コストを意識して買い物をしている(コストと物の価値を比較して、おトクなのか、そうでないかを判断して買い物をしている)
お金がたまっている人は、物の価値と価格を比較して買い物をしています。例えば、1000円の価値しかないものをそれ以上の値段で買うと、高い買い物をしてしまうことになりますよね。女性は、友達とのランチなどで、「ここのレストラン、コスパいいね!」なんて話をしている人も多いと思いますが、このコスパ感覚を養うことが、お金を上手に使い、お金をためるコツです。
□金融商品を購入するときに、きちんと仕組みを理解し、メリット・デメリットを把握してから購入している

どんな金融商品でも必ずメリットがあれば、デメリットもあります。お金がたまる人は、金融商品を購入するときに、自分で商品のメリット・デメリットをよく把握して、何の目的で購入するのか明確にしています。ただ単にたまればいい、増えればいいというよりは、どの金融商品を使えば人生が充実するのか、ライフプラン全体の中で金融商品を活用しています。ここまでできるようになるには、それなりに勉強しないといけませんが、知識を身につけていけば誰でもできるようになります。金融機関の職員にオススメされたまま、よくわからずに購入するのが一番危険。金融機関が売りたい商品を買ってしまっている可能性が高いです。
□自分の軸や価値観を持っているので、それに沿ったお金の使い方ができ、無駄使いが少ない
「自分は食べることよりもファッションに興味がある」「スポーツをするよりも読書が好き」など、自分が好むものが明確だったり、「安定よりも冒険を好む」「仕事だけ充実しているよりも、仕事もプライベートも充実させたい」など、人生を生きる上での自分の価値観が明確になっていたりすると、価値観以外のところにお金を使うことがなくなり、無駄使いがなくなっていきます。お金がたまる人は、自分が幸せだと思う価値観が明確になっている人が多いです。

□おトクな情報をこまめに収集したり、有利な商品に預け替えたりと、マメに行動することが多い
お金をためている人には、マメに行動している人が少なくありません。例えば、定期預金の金利がA銀行よりもB銀行の方が高いとわかれば、すぐに預け替えを行うなど、お得な情報をゲットすれば、すぐに行動しています。現状を変えるには行動を変えるしかありません。例えば、携帯電話の料金が月3000円安くなれば、年間で3万6000円もお得に。10年間だと36万円もお得になります。
お金をためることに限らず、何事も上手な人のマネをすると、上達が早くなります。お金がなかなかためられないという人は、お金がたまる人の習慣・考え方からマネをしてみましょう。
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