今月は、株式投資の最小単位(単元)や、株主への優待・配当、株主総会などについて紹介してきました。それでは、いよいよ株式を実際に購入する時には、どのようにして銘柄を選んだらいいのでしょうか。
最低必要額、提供サービス、決算日から選ぶ
「株式投資を行う最小単位「単元」ってなに?」で、インターネットショッピングのように気になる銘柄をお気に入りに登録しておき、よく検討してから1銘柄だけ買ってみるという方法をお伝えしました。
お気に入りに登録する銘柄は、次のように絞り込むとわかりやすいでしょう。
1)まず、5万円、10万円、20万円など、特定の1社に対して投資しても怖いと思わない予算を決めます。
2)投資額として決めた金額を設定し、証券会社のサイトの検索画面で絞り込みます。
3)絞り込んだ会社の中から、自分が好ましいと思っている商品やサービスを提供している会社、気になる会社をお気に入りリストに入れます。
4)再度、お気に入りリストを検討しながら、本当にお金を投じても良いと思える会社はどこかを考えます。買いそうにない銘柄はチェックを外し、検討したい銘柄を3~5程度まで絞り込みます。
絞り込みが完了したら、その銘柄の決算日をカレンダーに登録します。決算日の前後は、権利付き最終日にかけて株価が上がり、過ぎると株価が下がる傾向があります。カレンダーに入れた日付を元に、決算時期の前後だけ株価のチャートをチェックするなどして、その銘柄がどのくらい値動きしているのかなどを観察しましょう。
各種指標を使って判断する
個人的には、期待している銘柄が権利付き最終日を過ぎ、株価が下がって落ち着いた頃に購入し、半年後や1年後以降に初めての配当や優待を受け取る投資スタイルが付き合いやすいと感じています。
ただ、銘柄の選び方や取引のポリシーは、他にもいろいろあります。長期的な視点だと、PER(Price Earnings Ratio、株価収益率。株価が1株当たりの利益の何倍になっているかを表し、数字が小さいほど割安)やPBR(Price Book-value Ratio、株価純資産倍率。株価が1株当たりの純資産の何倍になっているかを示し、1に近いほど割安)など、会社の健全性や割安な度合いを図る指標を参考に銘柄を選ぶという方法もあります。
「完全にその会社を理解してから株式投資をしよう」と考えると、最初の一歩が難しく感じるかもしれません。まずは、投資する金額でリスクをコントロールしながら実践し、企業研究をさまざまな角度からしていけばいいでしょう。
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