クレジットカードやデビットカードなどを使う際、お店の人にカードを渡し、カードリーダーに差し込む、あるいはスライドさせるなどして読み取ってもらう方法が一般的で、“接触型決済”と呼ばれます。一方、かざすだけで支払う“非接触型決済”に、最近新たな流れが生まれています。
Suica、WAON、楽天Edyは主に日本の規格
かざすだけの決済というと、Suica、WAON、楽天Edyなどの電子マネーを想像する人が多いかもしれません。これらで支払う場合、ソニーが開発した非接触型ICカードの通信技術方式のType Fが使われます。Type Fは主に日本で使われている規格ですので、たとえば海外旅行に出かけた際にはSuicaで支払うことはできませんね。
一方、世界で広く使われているのはType AやType B(Type A/B)と呼ばれる規格で、VISAやMastercard、JCBなどの国際ブランドは、Type A/Bに基づいた非接触型決済を提供し始めています。
マクドナルドやイオンでも使えるように
Type A/Bで決済をするには、対応するカードなどが必要です。日本ではまだ種類が多いとはいえませんが、VISAだと三井住友銀行や楽天銀行のデビットカード、Mastercardだとdカードやオリコカード、JCBだとジャックスカードなどの一部に、対応しているものがあります。
店舗側もType A/Bを読み込むことができるリーダー端末を備えている必要があります。マクドナルドが今年3月に全国の店舗(一部除く)で使えるように対応したほか、イオングループでも2019年3月から順次対応予定と発表されており、使えるところも広がっていく可能性があります。
これらの取り組みによって、海外から日本を訪れた旅行者などが持っているVISAやMastercardの対応カードでも、非接触型決済が行えることになります。そして、日本に住む人も、海外旅行に出かけた際、国内と同じ感覚で支払いを済ませられるようになるかもしれないのです。
見知らぬ土地でカードを相手に渡さずタッチで決済できることは安心感が強いかもしれません。それがデビットカードであれば、その都度為替レートが反映されて引き落としされるため、海外でのお買い物でも円換算した金額を把握しやすくなります。
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