国や自治体に申請をするともらえるお金や、いざというときに使える便利な行政サービスをシリーズで紹介してきました。でも、どうすればそのお得情報を入手できるのでしょうか。
自治体の広報紙は情報の宝庫
暮らしに役立つ行政サービスの情報は、住んでいる自治体が発行する“市民だより”や“区報誌”などの広報紙で確認できます。助成金の情報だけでなく、割安で利用できるイベントや習い事の情報なども多く掲載されています。
私は一般社団法人「みんなで作る良い行政サービス協会」の主任研究員を務めていて、ある自治体の広報課を訪問したことがあります。その時、「若い世代が広報紙を読んでくれず、情報が行き渡らない」と担当者が話していました。
郵便ポストに配布されなかったり、投函されていても保管するのが面倒で、よく見ないまま捨ててしまったりする人も多いのかもしれません。
そんな時には、「マチイロ」というスマホアプリが便利です。現在、導入している自治体が約600に上り、その広報紙をアプリで読むことができます。もちろん、自分の住む街以外の自治体のものも読むことができます。広報紙が入手しにくい人などはダウンロードしてみてもいいでしょう。
補助金検索アプリもある
そのほか、「みんなで作る良い行政サービス協会」では、東京23区の行政サービス情報を提供する「ほじょナビ」というサービスを提供しています。パソコン、スマホアプリ、スマホブラウザのいずれからもアクセス可能ですが、アプリを使うと、行政サービスの受付開始日などをプッシュ通知で知らせてくれるので、自分に合った行政サービスを見つけやすいと思います。
オンライン家計簿サービス「Zaim」の中にも“わたしの給付金”という機能があります。自分が受けられる給付金を絞り込むのは有料会員向けのサービスですが、全国の給付金情報について無料で検索できます。
今月上梓した「最新版 届け出だけでもらえるお金 戻ってくるお金」(宝島社)でも、代表的な助成金や、2017年11月から本格運用が始まった、政府が運営するオンラインサービス「マイナポータル」を紹介しています。「マイナポータル」では、居住する自治体の行政サービス検索やオンライン申請(現在は子育てサービスのみ)を行うことができます。
いまは欲しい行政サービスがなくても、住民一人ひとりが関心を示すことで、本当に必要な支援が手厚くなっていくでしょう。行政サービスにどんなものがあるのか、意外に知らないことが多いと思うので、自分のライフスタイルに合ったものを積極的に調べて活用すれば、思わぬもうけものが出てくるかもしれません。
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