女性の人生のデザインについて、職種・世代を超えて語る会

マクドナルドの掲げる「Three-Legged Stool3本脚のいす)」は、フランチャイジー(フランチャイズ加盟店)、サプライヤー、マクドナルドの3者が連携してビジネスを高めていくという理念だ。38日の「国際女性デー」を前に、3者それぞれの場で活躍する5人の女性が、自分らしい働き方や地域とのつながり方をテーマに語り合い、体験を共有した。会場は、2018年の西日本豪雨で被災した後、地元からの厚い支持を受けて同じ場所で再開した愛媛県大洲市の日本マクドナルド56号大洲店。聞き手は、OTEKOMACHI・小坂佳子編集長。

56号大洲店での対談の様子(向かって左から佐藤さん、金さん、大石さん、柁谷さん、赤井さん)

女性が自分らしく働ける場所

小坂 本日は働く場も世代も様々なキャリアの皆さんに集まっていただきました。それぞれが仕事をされる上で工夫されていることはありますか。

赤井 世界で9か所にしかない人材育成機関「ハンバーガー大学」でクルー(マクドナルドにおけるアルバイトの呼称)向けのトレーニングツールを作成しています。育児中であり、かつリモートワーク中心の勤務なので、オンとオフを切り替えられるようプランニングをしっかり行っています。また、生産性を上げて効率よく働けるよう、学習にも力を入れています。

佐藤 中国四国エリアの直営店約50店舗を担当しています。私も半分リモートで勤務しているので、プランニングを重視しています。プラン通りにいかないことを経験してからは、予備日を設けるなど工夫するようになりました。

柁谷 マクドナルドのビーフパティを製造しているオレンジベイフーズ株式会社で、品質管理を担当しています。まだ若い会社なので、信頼をいただけるよう安全面や品質で妥協せず、考え抜いて取り組むよう心がけています。

小坂 年齢や性別によって、先入観を持って見られるように感じる時もあるかと思います。大石さんは、56号大洲店をはじめ7店のフランチャイズオーナーをされていますが、そんな経験はありますか。

大石 クルーを経てマクドナルドに入社したのも40代後半で、そこからオーナーオペレーターになりました。当時、周りのオーナーオペレーターは男性ばかりでみなさんマクドナルド歴豊富でしたが、「マクドナルド歴は短いけれど、人生経験は私の方が多いんだ」と、積極的に発表、行動するようにしていました。クルーから正社員、店長、オーナーへと至るまでは大変なこともありましたが、「女性だからできない」とは決して思いませんでした。何より、新しいことを覚え、従業員とお店の成長を目の当たりにできる毎日に本当にワクワクして。「こんなお店を作りたい」と将来の夢を描くことで、途中の大変さも乗り切れました。

小坂 コミュニケーションの上で心がけていることはありますか。

大石 強情にならず、分からないことは素直に「教えて」「助けて」と伝えています。感謝の気持ちを忘れずにいると、親切な人たちが集まってきてくれます。仕事や、仕事以外の相談ができるメンター(サポート役)がいることも大切ですね。

小坂 社員の成長に対し、会社のサポートも多いのですか。

金 ハンバーガー大学では、仕事に関わる知識だけでなく、マインドセット(考え方)なども学べます。昨年12月から熊本県宇城市の松橋店でオーナーをしているのですが、様々な方がアドバイスをしにお店へ来てくださるので、ありがたく思っています。

佐藤 マクドナルドは自分を見つめ直す時間を持たせてくれるので、強みや目標を整理できるのだと思います。私はメンターと定期的にコミュニケーションの場を持ち、自己開示をしています。ダメな自分も認めることで、なりたい自分のイメージが湧いてくるんです。

赤井麻友さん
大石千枝さん
佐藤由貴子さん

人とのつながりがピンチをチャンスに変える

小坂 56号大洲店は2018年7月の西日本豪雨で被災された後、同じ場所で再開されたそうですね。当時の様子をお聞かせください。

大石 西日本豪雨では店が2㍍近く浸水したのですが、オレンジベイフーズの方、日本マクドナルドの方々、そして地域の皆さんが駆けつけてくださり、一緒に泥水をかき出してくれました。「街になくてはならないお店だから頑張ってほしい」とエールをいただき、再建までの9か月間、一部の従業員はオレンジベイフーズさんで働かせてもらいました。グランドオープン時には本当に大勢のお客様が来店され、地域に支えられていることを実感し、また頑張ろうと思えました。

柁谷 弊社にマクドナルドで働く従業員の方に来ていただいたことは、労力面で助けられただけでなく、気付きもありました。私たちは日々大量のパティを扱っているので、どこか「たくさんあるうちの1枚」と思ってしまうところがあったのですが、お客様に一つ一つハンバーガーを提供されるマクドナルドの皆さんは、パティを1枚1枚、とても大事に扱ってくださるんです。ハッとさせられました。

大石 ピンチはチャンスになると私は思っています。被災を機にオレンジベイフーズさんとつながりを持てたことで、その後、地域の方が工場見学に来られる時に私も呼んでもらい、女性のキャリアについてお話しさせていただくなど、地域と新しいつながりを作ることができました。

佐藤 地域におけるお客様とのつながりは、お店の中でもすごく感じます。ある店舗を訪問したとき、お客様の名前を見ただけで住所を言えるデリバリー担当のクルーがいました。「ハッピーセットをお子さんがすごく楽しみにしてくれていて、いつも玄関先まで出てきてくれるんですよ」とうれしそうに話すのを聞いて、クルーの思いや行動が、ブランドの信頼につながっているんだなと感じました。

小坂 金さんは、どんなお店にしたいとお考えですか。

金 女性、特にお子様を持つママがさらに働きやすい環境を作りたいと考えており、いろいろ調べているところです。

大石 意欲のある人が働けるよう、環境を整えるのがオーナーの仕事です。子育てで午前8時から午後5時までしか働けない店長がいても、他の人がカバーできればお店は成り立ちます。うちには3人の主婦店長がいますが、皆さん上手にプランを立てて、頑張ってくれています。

赤井 自分のことのように他者のことを考えてくださる方が、マクドナルドには本当にたくさんいらっしゃるんですよね。皆さんのお話を聞いていて、私ももっと自分の可能性を広げ、「こんなに自分らしく働けるんだよ」という道筋を、できるだけ多く示せる人になりたいなと感じました。

柁谷有美さん
金香梅さん

前向きな努力がチャンスを引き寄せる

小坂 最後に、記事を読む方に向けてメッセージをお願いします。

佐藤 「自分に優しく、人にも優しく」。自分に優しくすることで人に優しくでき、いろんな活力も生まれるのではないかなと思っています。

金 マクドナルドには「Up to you(すべては自分次第)」という言葉があります。思えば夢はかなう、努力は裏切らない。思う存分、自分の夢を広げていってください。

赤井 絶対に扉は開けるし、越えられない壁はありません。自分の可能性を信じて、ポジティブに進んでほしいと思います

柁谷 何でもいいので、とにかくワクワクする未来を思い浮かべながら、日々を頑張っていけたらなと私自身も思っています。

大石 誰にでもチャンスは目の前にぶら下がっているけれど、一生懸命生きているとそれに気づかずに、見落としてしまうことがあります。またそのチャンスが来るとは限らない、だからこそチャンスが現れたら、とりあえずつかんでみる、行動してみるとよいと思います。目の前の目標と少し先の目標、そして将来の夢を持ちながら、一つ一つクリアすることを楽しんでほしい。私も60歳になりましたが、まだまだこの先も楽しめるように、皆さんと頑張っていきたいと思います。

小坂 自分らしく誠実に、周囲への感謝の気持ちを忘れず、つかんだチャンスを形にしていくということですね。そのためには自分自身を見つめる時間を持つことが大切なのだなと感じました。本日はありがとうございました。

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