マイナンバーカードの健康保険証利用で何が変わる?

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医療費の領収書を見る若い女性
写真はイメージです

2016年に交付が始まったマイナンバーカード。金融機関などで本人確認のための身分証明書として使えますが、健康保険証として利用できるようになる予定です。そこで今回は、マイナンバーカードを健康保険証として利用する仕組みやメリット、注意点について解説します。

健康保険証として利用できるメリットは?

マイナンバーカードの健康保険証利用は、まずは大きな病院や地域の拠点となる病院などで導入され、従来の健康保険証と同様、受診するときや薬局で薬を処方してもらうときに使えるようになります。

マイナンバーカードを健康保険証として利用するときには、カードに搭載されたI Cチップで本人確認をする仕組みになっています。使い方は非常に簡単で、医療機関や薬局などの受付に備えてあるカードリーダーにかざすだけです。従来の保険証のように、受付窓口で職員の方に預ける必要はありません。コロナ禍で、人との接触を減らすという効果もあります。

健康保険証は、就職や結婚、転職、引っ越しといった人生の節目の際に切り替えが必要になります。しかし、マイナンバーカードを健康保険証として使えば、切り替えは不要です。ただし、加入先の公的医療保険が変わったときには、加入している健康保険に届け出る必要があります。

マイナンバーカードと健康保険証
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21年10月以降は、マイナンバーカードを使ってログインする個人専用サイト「マイナポータル」で、「いつ・どこの医療機関で・いくらの医療費がかかったか」などの医療費の情報を閲覧・管理できるようになる予定です。これにより、医療費控除の確定申告が今までよりも簡単にできるようになりそうです。また、健診情報や処方された薬剤情報も確認できるようになるので、健康管理にも役立ちます。このほか、医療費が高額になる時に利用する「限度額適用認定証」についても、マイナンバーカードを使えば、認定証がなくとも医療費の支払い負担が軽減される予定です。

マイナンバーカードを健康保険証として利用するための手順は?

では、マイナンバーカードを健康保険証として利用するためには、どうすればいいのでしょうか?

そもそもマイナンバーカードを取得していることが大前提となりますので、取得していない人は取得しましょう。取得している人は、パソコン、もしくはスマートフォンマイナポータルにアクセスし、申し込みます。パソコンで入力する場合には、I Cカードリーダーも必要になります。

手順1:ブラウザーで「マイナポータル」と検索。マイナポータルにアクセスする。
手順2:「健康保険証利用の申込」の「利用を申し込む」をクリック。
手順3:利用規約を確認して、「同意」をクリック。
手順4:マイナンバーカードを読み取る。その際、4けたの暗証番号を入力する(4けたの暗証番号とは、市区町村の窓口でマイナンバーカードを受け取った際に自分自身で設定した数字)。

上記の手順に沿って手続きを行えば、マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようになります。

健康保険証として利用する際の注意点は?

これまで見てきたように、マイナンバーカードを健康保険証として利用するメリットは、いろいろありますが、注意点もあります。

まず、現時点で全ての医療機関に一斉導入されているわけではないこと。自分が受診している病院が導入していなければ、従来通り、健康保険証を持ち歩く必要があります。

また、マイナンバーカードを持ち歩いていれば、紛失のリスクもあります。マイナンバーカードには、氏名、住所、生年月日などの個人情報が記載されています。万が一、紛失してしまった場合には、マイナンバーカード総合フリーダイヤル(0120-95-0178)に電話して、カードが悪用されないよう一時停止の手続きを行いましょう。

高山一恵さん
高山一恵(たかやま・かずえ)
ファイナンシャルプランナー

 慶應義塾大学卒業。2005年に女性による女性のためのファイナンシャルプランニングオフィス、株式会社エフピーウーマンの設立に参画。2015年から株式会社Money&Youの取締役。結婚、出産、夫の転勤など人生に多くの転機が訪れる女性にこそお金の知識が必要と考え、講演、個人マネー相談のほか、雑誌の記事執筆やテレビ番組出演など精力的に活動している。著書に「やってみたらこんなにおトク! 税制優遇のおいしいいただき方」(きんざい)、「ゼロから始めて2時間で一生困らないマネープランができる本」(彩図社)など。