「仕事の忙しさに託けて、部屋の掃除をサボる」。「託ける」はどう読む?
【1】かまける
【2】かこつける
【3】あずける
部屋の掃除をしないのは、仕事が忙しいせいだ……この人は、仕事に「かこつけ」て掃除をサボっているわけです。「かこつける」を漢字を使って書くと「託ける」。
ユニークな語釈で知られる新明解国語辞典は「おおっぴらに何かをするために、関係の無い他の事を表面の理由にする」と説明しています。
「不遇をかこつ」など、嘆く、愚痴をこぼすという意味で言う「かこつ」も、漢字で書くと「託つ」となります。口実、愚痴などを意味する「託言(かこと、かごと)」という古語があり、「かこつ」はこの「かこと」を動詞化したものといわれます。
「かまける」は、他のことがおろそかになるほど、ある一つのことに心を奪われること。他のことをしない口実にするわけではありません。漢字を当てると「感ける」となります。
正解は【2】かこつける
(読売新聞「校閲道場」より)
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