生命保険料控除を活用して税金を安くしよう

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何かしらの保険に加入しているという人は多いと思いますが、生命保険に加入していると、「生命保険料控除」が適用になり、税金が安くなります。また最近は、地震、台風といった自然災害も多く、損害保険の一種である地震保険に加入したという働き女子の方もいると思いますが、それも控除の対象になります。

証明書は捨てずに会社に提出を

この時期、保険加入者には保険会社から重要な書類が送られてきます。それは、会社員なら年末調整の時に会社に提出する「保険料控除証明書」です。

この証明書、聞いてみると、「見ないで捨てている」という人が意外に多くてびっくり! 絶対に捨てないでくださいね。

というのも、生命保険は「生命保険料控除」が適用になり、年末調整時に会社にこの書類を提出することで税金が安くなるからです。

生命保険料控除は、加入している保険の種類や加入した年によって、取り扱いが異なるので注意が必要です。

2011年以前に契約した人は、最高で一般の生命保険料5万円、個人年金保険料5万円の合計10万円の控除を受けることができます。

12年以降に契約した人は、介護医療保険料が加わっているため、最高で一般の生命保険料4万円、個人年金保険料4万円、介護医療保険料4万円の合計12万円の控除が受けられます。

例えば、12年以降に保険に加入した人で、税金がかかる所得税率が10%、生命保険料控除額が4万円だとすると、最終的にどれくらい税金が戻るのでしょうか。

実際に安くなる所得税の金額は、控除金額4万円に所得税率10%を掛けた4000円。税率は所得によって異なるので、源泉徴収票などで確認しましょう。ちなみに、住民税も生命保険料控除が適用になり、翌年の住民税が安くなります。

会社員の場合には前述の通り、会社が年末調整で対応してくれますので、「給与所得者の保険料控除申告書」に記入し、保険料控除証明書を添えて会社に提出すればOKです。年の途中でフリーランスに転身した場合は、確定申告が必要になります。

図表 新契約(2012年1月1日以後に締結した保険契約等)に基づく場合の控除額

個人年金保険加入者は適用要件に注意しましょう

働き女子の中には、医療保険や生命保険に加えて、個人年金に加入している人も少なくないことでしょう。個人年金も一定の条件を満たせば「個人年金保険料控除」の対象になり、所得税、住民税が軽減されます。

例えば、個人年金保険に加入して保険料を毎月1万円支払い、所得税の税率が10%の人の場合を見てみましょう。保険料が毎月1万円ということは、年間で12万円の保険料を支払っていることになります。下記の図表を見ていただくと、年間12万円の保険料を支払っている場合、所得税の個人年金保険料控除は4万円が適用になります。

この例の所得税の税率は10%なので、4万円×10%=4000円となり、所得税は4000円軽減できます。

なお、個人年金保険料控除を受けるには、個人年金保険に「個人年金保険料税制適格特約」を付加する必要があります。

個人年金保険料税制適格特約の条件は、(1)年金受取人が契約者またはその配偶者(2)年金受取人が被保険者と同一人(3)保険料の払込期間が10年以上――など。加入している個人年金保険にこの特約が付加されているかどうか確認しましょう。

図表 個人年金保険料控除額

地震保険も控除の対象に

かつて、生命保険料控除と並ぶ会社員の代表的な控除に「損害保険料控除」がありました。現在はそれに代わって、「地震保険料控除」が創設されています。

地震保険料控除は、地震、噴火、津波を原因とする火災や損壊のための損害保険に加入している場合に受けられる控除です。最近は自然災害が多いので、加入した人もいるのではないでしょうか。

基本的に地震保険は火災保険のなかに含まれているケースがほとんどなので、支払った火災保険料の金額の一部が対象になります。火災保険に加入していても、地震保険に加入していない場合は対象にならないので注意が必要です。

控除額は、所得税については、5万円を上限とした支払額の全額です。たとえば、年間4万8000円の地震保険に加入した場合は、4万8000円全額が控除されます。一方、年間8万円の地震保険に加入した場合は、上限である5万円の控除となります。ちなみに、住民税については最高2万5000円が控除されます。

生命保険や損害保険の加入者は、生命保険料控除、地震保険料控除を活用して税金を軽減しましょう。

図表 地震保険料控除額

参照元:国税庁HP

 

高山一恵
高山一恵(たかやま・かずえ)
ファイナンシャルプランナー

 慶應義塾大学卒業。2005年に女性による女性のためのファイナンシャルプランニングオフィス、株式会社エフピーウーマンの設立に参画。2015年から株式会社Money&Youの取締役。結婚、出産、夫の転勤など人生に多くの転機が訪れる女性にこそお金の知識が必要と考え、講演、個人マネー相談のほか、雑誌の記事執筆やテレビ番組出演など精力的に活動している。著書に「やってみたらこんなにおトク! 税制優遇のおいしいいただき方」(きんざい)など。 

高山一恵さんと株式会社Money&You代表取締役でマネーコンサルタント頼藤太希さんの共著「ゼロから始めて2時間で一生困らないマネープランができる本」(彩図社)が出版されました。先行き不透明な中でも自分の人生を楽しむために必要な“お金の知識と計画”、自分だけのマネープランを立てるコツを紹介しています。お金の「見える化」、貯め上手になるテクニック、資産運用の基本など、盛りだくさん。税別1300円、全207ページです。

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