働き女子に知ってほしい「今こそ投資が必要なワケ」

始めよう!お金のレッスン

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みなさん、こんにちは! ファイナンシャルプランナーの高山一恵です。新型コロナウイルスが猛威をふるい、東京五輪が延期になるなど、深刻なニュースが続いています。これから日本の経済状況はどうなってしまうのか……、不安に思っている人も多いことでしょう。不況に備えて、なんとかお金を増やさなきゃと思いつつ、いきなり投資はハードルが高いし、今は生活もなんとかなっているし……とお金を増やすことになかなか取り組めない30代女子も少なくないはず。そこで今回は、なぜそもそもお金を増やさなきゃいけないのか、そのワケをお話しします。

加速する少子高齢化で国に余力がなくなる

「昔の常識は今の非常識」と言われるくらい、昔と今を比べると、経済、社会状況は大きく変化しています。昔とは、1950年代から90年代前半のバブルが崩壊するまでの、いわゆる高度経済成長時代を指します。

その頃は、普通に学校を卒業して、会社に就職すれば、終身で雇用は守られ、お給料も右肩上がり。退職する時には退職金もそれなりにもらえるし、老後も生活の心配をする必要がない程度の年金は保障されている。つまり、普通に暮らしていれば、生活は安泰!という時代でした。ところが今はどうでしょう? がんばっている割にお給料はなかなか伸びない。なのに毎年、社会保険料はアップするし、税金も増える一方です。

このように、経済や社会が大きく変化した要因はいくつか挙げられますが、最も大きな要因は「少子高齢化」です。2019年の内閣府の「高齢社会白書」によると、1950年には12.1人の現役世代で1人の高齢者を支えていましたが、2018年には2.1人の現役世代で1人の高齢者を支え、2065年には、1.3人の現役世代で1人の高齢者を支えると予測されています。少子高齢化が加速する中、国も余力が少なくなってきているのです。

ですから、これからの時代、私たちは、国にも会社にも依存することなく、自分自身の力で、お金を増やす努力をしていく必要があるのです。

超低金利の預貯金にお金を預けるのは得策か

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バブルが崩壊してから日本は超がつくほどの低金利が続いています。最近は、新型コロナの影響で、世界各国の金利も引き下げになり、世界的に低金利になっています。

現在の大手都市銀行の普通預金の金利は0.001%。仮に100万円を普通預金に預けても利息はたったの10円……。しかも、銀行の利息には20.315%の税金がかかるので、そこから税金を差し引くと、利息は約8円に……。

お金をためるとなれば、これだけでもかなり気が遠くなるような話ですが、今度は、「72の法則」を使って、現在の金利がいかに低いのかを見てみましょう。

72の法則とは、次の式で表すことができます。
「72÷運用利率(%)=元手を2倍にするための年数(複利運用の場合)」

例えば、100万円を2倍の200万円にするために、金利0.001%の普通預金に預けておくと何年かかるか、という計算をする場合に使います。この場合、72÷0.001%=7万2000となり、100万円を200万円にするのに7万2000年もかかる計算になるのです。生きている間に、お金を増やすのは無理そうですね(笑)。

価格据え置き・容量を減らす「ステルス値上げ」

日銀の黒田総裁は、13年に就任し、2%のインフレ目標を掲げました。インフレとは物の物価が上がり、お金の価値が下がることです。現在のインフレ率は1%程度のようですが、仮に5年後にインフレ率が2%に到達した場合、現在100円で売られている物は、5年後には110.04円になります。

ただ、最近は企業も考えていて、値段は据え置きで、容量やサイズを小さくする、いわゆる「ステルス値上げ」をしているので、なかなかインフレを実感できないかもしれません。

例えば、「ルマンド」や「アルフォート」は、ブルボンから発売されている人気のお菓子ですが、昨年9月からルマンドは13本入りから12本入りに、アルフォートは11枚入りから10枚入りになったそう。また、カルビーから発売されている定番のスナック菓子「かっぱえびせん」も、昨年7月から1袋の内容量を90グラムから85グラムに減らしています。ステルス値上げは、お菓子の他にも、牛乳やソフトドリンク、食品などにも及んでいます。

実際には、値段は上がっていませんが、容量が少なくなっている分、実質値上げをしているのと同じです。ですから、私たちのお金も資産運用をするなどして、物価が上昇する分を増やしていかないと、実質資産は目減りしてしまうことになります。

新型コロナ騒動の中、なかなか投資に目が向かないかもしれませんが、これからの時代、自助努力でお金を増やす必要があることは気に留めておいてくださいね。

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高山一恵
高山一恵(たかやま・かずえ)
ファイナンシャルプランナー

 慶應義塾大学卒業。2005年に女性による女性のためのファイナンシャルプランニングオフィス、株式会社エフピーウーマンの設立に参画。2015年から株式会社Money&Youの取締役。結婚、出産、夫の転勤など人生に多くの転機が訪れる女性にこそお金の知識が必要と考え、講演、個人マネー相談のほか、雑誌の記事執筆やテレビ番組出演など精力的に活動している。著書に「やってみたらこんなにおトク! 税制優遇のおいしいいただき方」(きんざい)など。