入社4年目の春、「なんとなく転職」に必要な3つの心得

キャリア小町その1

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丸の内、有楽町、銀座・・・・・・、日本を代表するオフィス街に囲まれた都内某所。ここに、悩みを抱えたキャリアウーマンたちが日々訪れるというカウンセリングサロン「キャリア小町」があります。春の足音が聞こえはじめた3月上旬。帰宅途中の女性がサロンのドアを開けました。

都内の有名私立大学の外国語学部を卒業後、旅行会社に就職した27歳の彩香さん(仮名)。都心の支店に配属され、4年目を迎えます。最近流行のシェラックネイルを施し、きちんとプレスされたきれいめスーツ、短めのヘアスタイルが快活な印象を与えます。

「先日、大学時代の友人の結婚式に出席しました。そうしたら、自分の将来のことを考えてしまって。今の仕事に不満はありません。すぐに結婚したい相手もいません。ただ、なんとなくこのままでいいのかな、と不安を感じるようになりました」

彩香さんは、ハキハキとした話し方とは対照的に、視線を落とし、ため息を繰り返します。「仕事を変えたら、もやもやした気持ちが解消されると思うんです」。転職をするために必要な準備やノウハウを知りたいとのことでした。

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「何かしないと置いてかれそう」

彩香さんのように、現状に強い不満を抱いているわけではないけれど、「このままでいいのかしら」「もっといい仕事がありそう」「何かしなきゃ置いてかれそう」と、何気ないきっかけで「転職」を思いつくというケースは珍しくありません。

あっ、自己紹介が遅れましたね。はじめまして、カウンセリングサロン「キャリア小町」オーナーの土屋です。いまだに企業の採用意欲は高く、テレビCMや電車の広告などを見ても、「あの大手企業からもスカウトが!」「あした転機になあれ」など印象的なキャッチフレーズを目にすることも多く、転職市場は活況を帯びています。

職場の人間関係にうんざりしながら、帰宅する電車の中でこんな広告を目にすれば、「転職」がムクムクと頭をもたげてくるかもしれませんね。スマホで検索しようものなら、手の中の画面は「転職」のバナー広告ばかり。とはいえ、現状から逃げるように他社の求人に応募したり、いきなり転職エージェントに登録したりするのはちょっと待ってください。その前に心得て頂きたいことや、準備して頂きたいことがあります。

転職が頭に浮かんだ時の3つの心得

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【1】転職は離婚を伴う再婚、と捉えてみる

大げさに思うかもしれませんが、就職活動は婚活に似ています。志望する企業で働くことは、意中の相手と人生をともにするのと同じとも考えられるのです。「仕事」は、恋人や家族より長い時間を過ごすだけでなく、挑戦や試行錯誤による達成感を得られることもあれば、思い通りにいかず神経をすり減らすこともあるでしょう。いずれにせよ、生活の大部分を占めるのは間違いありません。

さて、新卒の「就職」が、いわゆる「初婚」とするならば、「転職」は離婚を伴う「再婚」です。「こんな人(仕事)だとは思わなかった」と決別することもあれば、「もっといい人(仕事)に気持ちが傾いた」というケースもあるかもしれません。

いずれにしても、今後の人生で、それだけ重要なのが「仕事」なのです。人生を共にする「仕事」とより良いパートナーシップを築き上げていくという意思を持つ、ということをまずは心得てください。 

【2】ダメンズウォーカーにならないように

現在勤務している会社(パートナー)がある場合、新たなパートナー探しをする前に考えて頂きたいことがあります。

・今の職場でうまくいっていない理由は?

・今の会社で、状況を改善・回復することは無理か?

・転職をするために、解消しておいたほうがいい問題はないか?

別れるパートナー(職場や仕事)としっかり向き合った上で、次に進まなければ、同じことを繰り返してしまいかねません。失ってみてその存在の大きさに気づき、別れたことを後悔なんて、したくないですよね。

かつて、ダメな男ばかりとつきあう「ダメンズウォーカー」という言葉が流行しました。失敗ばかりの恋愛を繰り返すのは、過去の問題点をきちんと認識していないからだと考えられます。転職は、人間関係を一から作り直す作業です。時間とパワーが求められます。何度も繰り返すのは大変ですよ。

まず、今の仕事ときちんと向き合い、問題を認識することが転職準備の第一歩になります。

【3】「転職」は「天職」に出会うチャンス

厳しいことばかりでは、尻込みしちゃう人がいるかもしれませんね。最後にこれだけは覚えておいてください。しっかり自分と向き合う機会と捉えることで、「転職は天職に出会うチャンス」にもなりえるのです。

・年収が上がった

・勤務地が近くなった

・知名度のある会社から内定が出た

だれもがうらやむようなこんな表面的で一般的な転職の成功ではなく、あなたの人生がより本当のあなたらしい幸せのカタチに近づいていくために、しっかり今の自分と向き合って、『天職』と思えるような仕事をすることを目指してみてください。

天職に転職する道は、今はぼんやりとしか見えない道かもしれませんが必ずあります。それは職場を変える事だけがその道に繋がるものでもありませんし、すぐにゴールにたどり着けるものでもありません。

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年齢も関係ありません。天職に踏み出すのに若すぎることもなく、年齢を重ねすぎているなんてこともありません。自分の可能性にフタをせずしっかり向き合ってください。「転職」が頭に浮かんだその時が、より自分らしく輝く仕事と出会うチャンスです。 

仕事のことで、もやもやすることがあったら、いつでも「キャリア小町」のドアを開けてください。またお待ちしていますね。

※「キャリア小町」は架空のサロンですが、実際の相談をもとに事例を紹介しています。

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土屋美乃
土屋美乃(つちや・よしの)
国家資格キャリアコンサルタント、エスキャリア代表取締役

1983年東京・八王子市生まれ。慶応義塾大学商学部卒業後、リクルートエージェント(現リクルートキャリア)入社。営業や自社の新卒採用担当として、転職や就職という人の人生の転機に関わる。リーマンショックを機に、転職のみをゴールとせず『自分らしく生きる』ことをテーマとするキャリアコンサルタントとして独立。2011年東日本大震災後に自らの天職を形にすべく、エスキャリアを設立。主にライフイベント期の女性のキャリア支援を行う。

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