目標額の決め方は? 成功のコツは「先取り貯蓄」にあり

始めよう!お金のレッスン

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このコラムでは、お金をためるためには、「支出の分析」が大切というお話をさせていただきました。家計簿アプリなどを使って支出を分析することで、無駄なお金が「見える化」され、節約ポイントがわかります。

まずは、自分の生活費の1年分を貯蓄目標にしよう

そして見事、無駄なお金を削減した暁には、そのお金を貯蓄に回したいものですが、そもそもこれまで貯蓄する習慣がなかったという人の場合、一体どれくらいの金額をためたらいいのかがわからないという人は意外に少なくありません。

当面の目標としては、病気やリストラなどのアクシデントに見舞われたときにも当面心配せずに生活でき、かつ、アクシデントだけでなく、会社を休んで資格を取りたい、留学したいといった前向きな決断ができる貯蓄額として、生活費の1年分を目指したいところです。

30代女性の平均年収は?

ちなみに、読者のボリュームゾーンである30代女性の平均年収から、1年間の生活費分をためるには、どれくらい貯蓄をしていけば良いのかを見てみましょう。

国税庁の民間給与実態統計調査(2018年)から、30代女性の平均年収を見てみると、30代前半(30歳〜34歳)の全体の平均年収は410万円で、そのうち女性の平均年収は315万円。30代後半(35歳〜39歳)の全体の平均年収は448万円、そのうち女性の平均年収は314万円となっています。

年収300万円というと、毎月の手取り収入は20万円程度です。貯蓄は、手取り収入の1~2割を目標に頑張りたいところです。手取り収入が20万円の場合、2〜4万円程度ですね。

手取り金額の2割を5年間ためると、自分の年収分がたまります。1年分の年収程度の貯蓄があれば、病気やケガをして働けなくなってしまったり、転職や留学など自分の夢をかなえようと思ったりしたときでも、安心ですよね。

「先取り貯蓄」は貯蓄の王道

ただし、毎月手取りの2割をためると簡単に言うけれど、貯蓄の習慣が身についていないと簡単にはできません。そこで、貯蓄を成功させたいなら、「先取り貯蓄」をすることです。

先取り貯蓄とは、毎月お給料が入ってきたら、まず貯蓄して残ったお金で生活すること。お金がたまらない人の多くは、お給料が入ってきたら、まず使ってしまい、余ったら貯蓄する、いわゆる「後から貯蓄」をしています。人間は心が弱いので、余ったら貯蓄しようと思っていると、「今月は飲み会が多かったから、貯蓄しなくてもいいかな」「毎月3万円貯蓄しようと思っていたけど、1万円でいいかな」となってしまいます。

とはいえ、毎月、給料日にお金を引き出し、別口座に入れて……と手作業でしていたら、続けるのが面倒になります。そこで利用したいのが、会社に制度がある人なら「財形貯蓄」、制度がない人なら、銀行の「積立定期預金」などの自動で積み立てできる制度です。毎月、給料日に指定した額を給与や口座から自動的に引いて積み立てをしてくれるので、面倒な作業が不要です。財形制度や積立定期預金などを利用して、毎月自動的に貯蓄できる仕組みをつくりましょう。

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高山一恵
高山一恵(たかやま・かずえ)
ファイナンシャルプランナー

 慶應義塾大学卒業。2005年に女性による女性のためのファイナンシャルプランニングオフィス、株式会社エフピーウーマンの設立に参画。2015年から株式会社Money&Youの取締役。結婚、出産、夫の転勤など人生に多くの転機が訪れる女性にこそお金の知識が必要と考え、講演、個人マネー相談のほか、雑誌の記事執筆やテレビ番組出演など精力的に活動している。著書に「やってみたらこんなにおトク! 税制優遇のおいしいいただき方」(きんざい)など。