渋谷駅直上の新オフィスでビューティアプリ拡大へ…ミクシィ・川上久美子

働く女のランチ図鑑 vol.33

昨年11月にオープンし、都心の新名所として話題の高層ビル「渋谷スクランブルスクエア」。地上47階、高さ230メートルの屋上展望施設「渋谷スカイ」は、SHIBUYA109、道玄坂、渋谷スクランブル交差点、新国立競技場などが眼下に広がり、天気の良い日は富士山も望める一大パノラマです。ITサービスのミクシィは、このビルの28~36階へ新たに入居しました。真新しいオフィスで働くminimo事業部デザイングループのマネージャー・川上久美子さん(35)に、働き方やランチについて聞きました。

ミクシィといえば、交流サイトのイメージが強く残っていますが、今はスマホゲームの「モンスターストライク(モンスト)」で知られています。川上さんは、サロンスタッフ直接予約アプリ「minimo(ミニモ)」のデザインを担当。カットモデル募集や手軽な価格設定で、大学生や20代の働く女性を中心に使われているアプリの普及を目指しています。モンストに代表されるエンターテインメント事業に対し、minimoはライフスタイル事業として展開しています。

 

退職したミクシィに再入社

女子美術大のデザイン学科を卒業した川上さんは、デジタルコンテンツ制作会社に入社。その後、09年にミクシィに転職しました。14年に一度、退職しますが、18年に再びミクシィに入社します。「他社で経験を積み、キャリアプランを考える中で、次のステップに進みたいという気持ちから転職を考えました。会社説明会に行ったり、面接を受けたりしているときに、ミクシィの先輩社員から自分の意向とマッチするポジションがあることを聞き、再入社を決めました」と、川上さんは振り返ります。

minimoは元々、SNSの「mixi」のコミュニティーを使って、美容師がカットモデルを募集する情報交換をきっかけに事業化されたサービスです。10年来、ネイルモデルをしているという川上さんは、美容師やネイリストが、カットモデルやネイルモデルを探すのに苦労しているのを知っていました。「当時、通勤電車の中で手や爪のきれいな女性を見つけると、手のシルエットや爪の形をチェックして、思い切って声をかけるなんていう知人のネイリストもいました」

 

新大久保で見た中高生のトレンド

minimoのサービスは、美容師やネイリストとモデル希望者をマッチングさせる仕組みを超えて、今では利用者が好みの美容師やネイリストを直接予約できます。 

男性のシニアデザイナー1人、20代の女性若手デザイナー3人を束ねるマネージャーとして、デザインチームを率いる川上さん。「大学生や20代の働く女性らに利用してもらっています。若い世代にどのようなものがはやり、好まれているか、常にアンテナを張っています。ジェネレーションギャップを感じることもありますが、懐かしく感じる部分もあり、楽しく取り組んでいます」。20代のメンバーとの雑談を心がけながら、流行やセンスのキャッチアップに努めているそうです。

1月上旬、東京・新大久保に出かけた川上さんは、つくづく時代の変化を実感したと言います。「K-POPアイドル、韓国コスメ、韓国グルメが人気なのは知っていましたが、こんなに多くの中高生たちが集まっているのかと驚きました。私たちが原宿でカワイイ洋服やアクセサリーを探し、クレープを食べるという感覚と同じだと思います。こうした若者のトレンドの変化をいち早く察知して、うまくアプリに反映させたいと考えています」

1グラム1円で野菜をたっぷり

川上さんの新しいオフィススペースは28階。フロアの外縁部は、床面から天井まである大きな窓が特徴で開放感があります。高いところが好きという川上さんにとっては、オフィス階に向かうエレベーターの数字が上がるごとに、気持ちもたかぶります。新オフィスには社員食堂も新設されました。カレーライスや麺類のほか、セルフサービスのデリ方式で盛り付けられるサラダやおかず、総菜類も充実。1グラム1円とお手ごろなのも人気だそうです。川上さんは「その日の気分に合わせて、量や種類を選べるのがいいですね。野菜をたっぷり食べられるのもうれしい」と気に入っています。


1月29日には、顔、髪形、ネイルデザイン、服装などのパーツを自由に組み合わせて楽しむコンテンツ「妄想デートメーカー」をスタートさせました。ユーザーが自分好みの髪形や服装などを選んで、「妄想デート」の画像を作成し、その内容から「ゆるふわ愛されヘア あざとお団子」「色気あふれる華やかネイル」など、「妄想を現実にするキーワード」を提案。SNSや友人にシェアしたくなるように設計しています。コンテンツが広く拡散されることでminimoの認知度を上げる狙いがあります。

このコンテンツを立ち上げたことで、仕事に一段落がついたという川上さん。「8歳の息子の面倒を見てもらうため、夫に仕事を休んでもらうこともありました。家族の協力、一緒に働く仲間の理解、フレックス制度を利用しやすい社内の雰囲気があって、仕事と家庭の両立ができていると感じます」と感謝を口にします。

ミクシィの社員の平均年齢は30代前半。川上さんは「これから、結婚や出産、育児を迎える女性社員も少なくありません。『あんなふうになりたい』と思ってもらえるようになりたい」と、働く女性のロールモデルを目指します。

(取材・文/鈴木幸大、写真/金井尭子)

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生き生きと働く女性をクローズアップする「働く女のランチ図鑑」。職場での仕事ぶりや気になるランチの様子をお届けします。

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金井尭子
金井 尭子(かない・たかこ)
フォトグラファー

 ニューヨーク市立大学ハンターカレッジ舞台芸術学部卒業。 帰国後は都内の撮影スタジオに勤務し、2011年独立。得意分野は人物ポートレイト。 バンコク発のファッションブランドに夢中で年2回は必ず訪泰。 現在はフリーランスフォトグラファーとして東京をベースに活動している。