NISA「2階建て」に…税制改正大綱案はどうなった?

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12月12日に、与党の2020年度の税制改正大綱が発表されました。この案をもとに来年4月までに国会で審議され、正式に施行内容が決まることになります。事前に報道されていた内容と違いはあるでしょうか。

つみたてNISAは5年延長で20年非課税が「当面」維持

以前のコラムで、つみたてNISAの口座開設・運用期間が18~37年のため、「20年に運用をスタートしたとすると、最長の非課税運用期間が18年間となること」、「それを20年間、運用できるように制度改正が検討されていること」などをお伝えしました。

発表された与党案では、結果としては、口座開設・運用期間が5年延長になり、42年までの運用を可能にしようとしています。このことにより確かに、23年までの非課税枠は最長20年間、運用できますが、24年以降分の非課税枠は、最長の20年間は運用できないことになります。

一般NISAは、現在の仕組みでは23年に終了し、24年からは新設される2階建てのNISAか、つみたてNISAのどちらかを選択し、この口座内で運用を最長5年間、続けられることになる見込みです。

つみたて部分と株式などの運用ができる部分の2階建て

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新設されるNISAは、「年間20万円までつみたてNISA同様の投資を行う1階部分」と「年間102万円まで株式なども含めて投資を行う2階部分」で構成されています。

2階建てのNISAは原則的に、1階部分の投資を行った場合に、2階部分の投資を行えることとしています。なお、2階部分は、現行の一般NISAに近い制度であるものの、高レバレッジ投資信託などの一部の商品は除外される予定です。
23年までに一般NISAで株式などを運用していて、1階部分を使わないと届け出をした人は、2階部分のみを利用することも可能にする予定です。

つみたてNISAの制度が始まった時にも、投資信託による分散投資や、リスクをとりすぎない少額の投資、高値づかみしづらいとされる積立投資など、国が国民に対して「比較的」安定した投資を行うための「手ほどき」をしているような制度設計に注目が集まりました。

今回の制度案も、従来であれば、安全資産は自分の判断で確保した上で、一般NISAでは株式などで積極的な運用を行うといった選択肢があったところを、積立投資を行わなければ他の投資を行えない仕組みとすることで、好ましい運用方法が示されている形となっています。

制度が変わると、個々人が自分なりの運用方針を定めることが難しくなりがちです。移行期間をかんがみながら、今後どういった運用スタイルで進めていくのか、考えていくきっかけにしたいですね。

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