「仮病で欠勤」が会社バレ! 何回やればクビになる?

弁護士ドットコムニュース

 社員が仮病で休み、遊んでいることが発覚したら解雇できるのか――。このような相談が弁護士ドットコムに寄せられました。

 たとえば、映画「釣りバカ日誌」(1988年〜2009年、シリーズ22作)の世界では、西田敏行さん演じる「ハマちゃん」こと主人公の浜崎伝助が、ことあるごとに親戚が亡くなったなどのウソをついて欠勤し、大好きな釣りを楽しむシーンが印象的でした。

 今回、相談者の会社に勤める社員がどんな仮病を申告したのかはわかりませんが、発覚した以上は、かなり気まずい状況になっていることが予想されます。相談者は、会社として仮病をどれくらいの回数使われていたら解雇できるのかについても知りたいといいます。労働問題に詳しい上野一成弁護士に聞きました。

「仮病で欠勤1回だけ」、解雇にはならなそう

――仮病で欠勤したのが1回だけの場合、会社は解雇できるでしょうか。

 「大前提として、会社(使用者)と社員(労働者)の間の労働契約においては、社員は所定の労働日に出勤して労務を提供する義務があります。

 ですから、本来働くべき日に欠勤するということは、契約上果たすべき義務を果たしていない、債務不履行ということになります。まして、仮病というのは正当な理由にはなりませんので、問題があることは間違いありません。

 ただし、客観的に合理的な理由があり、解雇が社会通念上相当であるといえる場面でないと、解雇はできません。例えば、1回だけでは過去の裁判例に照らしても、無効と判断される可能性が高いです」

――複数回の場合はいかがですか。

 「複数回、仮病を使っていたことが発覚した場合、解雇ができる可能性は高まります。ただし、その場合、回数だけではなく、理由、原因、頻度、業務に与えた影響、改善の見込みなどから総合的に判断されます。

 常習性があり、会社の業務に支障も出ていて、注意しても反省するどころか反抗的な態度を取っている、というようなケースですと、解雇が有効となるでしょう」

休むなら、有給休暇を使って

――解雇されないにしても他の処分を受けることはありそうですか。

 「はい。解雇以外にも、正当な理由のない欠勤によって、他の従業員に過重負荷がかかったり勤務意欲が低下したりなど企業秩序を乱したことで、懲戒事由に該当する場合もあります。

 解雇や懲戒処分をされないとしても、以後、人事考課や査定において厳しく見られてしまうことはあり得ます」

――仮病で欠勤ではなく、有給休暇をしっかり申請しようということですね

 「そうですね。有給休暇であれば、社員の権利であり、年休自由利用の原則から、原則として理由の如何は問われませんので、社員が有給休暇を取得してきた場合は、会社としては理由には関係なく認めるべきことになります」

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