新しい年、まずは肩の力を抜いて走り出そう!

楽しく働くための社内政治力

 お正月休みも終わり、働く女性の日常もスタート!

 今年はどんな年にしたいですか? 個人的な目標を掲げ、心新たに仕事を開始した人もいるでしょう。

 今年、私が注目しているテレビの新番組の一つが、NHK大河ドラマ「いだてん」です。大河ドラマとしては33年ぶりに近・現代を舞台にし、初めてスポーツ選手を主人公にしたところが新鮮。2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックが迫った今、ビッグイベントへの助走的なテーマと言えるでしょう。

 ところで、6日の第1回の放送を見て、一瞬、錯覚を起こしました。これは「陸王」の続編かしら?

 一昨年に人気を博したドラマ「陸王」(TBS系)は、足袋作り百年の老舗「こはぜ屋」が、会社の存続を懸けてランニングシューズを開発する企業再生ストーリーでした。足袋職人たちの活躍が描かれていて、「いだてん」の主人公・金栗四三が足袋をはいて走る姿とだぶります。しかも、「いだてん」のキーパーソンである嘉納治五郎(アジア初のIOC委員)役は、「陸王」の主人公・宮沢紘一を演じた役所広司。どちらも口ひげがあり、情熱家であるところもどことなく似ています。大好きだった「陸王」の前日たんを見るようでした。

 宮藤官九郎のオリジナル脚本らしく、配役といい、テンポといい、今までの大河とはひと味もふた味も違っていて、何だか面白くなりそうな予感。大河ドラマにつきもののよろい甲冑かっちゅうを脱いで、新たな気持ちで走り出そう――というメッセージをもらった気がしました。

 「こうしたい」「こうあるべき」と肩に力が入りがちな私たちも、もっと肩の力を抜いて、マイペースで走ってはいかがでしょう。

ハードルが跳べなかったら、下をくぐればいい

 2019年はどんな年になるのでしょう。平成から新元号への改元、消費税の増税、ラグビーW杯の開催、そしてそれは、来年の東京オリンピック・パラリンピックへとつながっていきます。人々の暮らしや働き方が大きく変わる時代が訪れ、働く女性には様々なハードルが立ちはだかることでしょう。

 ハードルが高すぎて跳べなかったら、立ち止まって考えてみましょう。「これって、跳ばなくてもいいんじゃないの?」「回り道もアリじゃない?」。いっそ、ハードルの下をくぐって前に進んでもいいかもしれません。

 常識や当たり前と言われていることを「本当にそうなの?」と疑って、自由で柔軟な発想をしてみるのもいいのでは。

「負け」が人を強くする

 「いだてん」の主人公・金栗四三は、「箱根駅伝」の生みの親でもあります。箱根駅伝と言えば、感動ドラマがいっぱい詰まった、お正月の恒例行事。今年は東海大学が悲願の初優勝を果たしました。

 「強化に間違いはなかったが、チャレンジする意識が下がっていた。進化を止めた時点で退化になると痛感した」

 これは、箱根5連覇を逃した青山学院大学の原晋監督の言葉です。青学大のアンカー・鈴木塁人たかと選手は、ゴールの直後、「負けました!」とさわやかに話していました。「負け」を経験することによって、監督も選手も学ぶことが大きいのだと思います。

 箱根駅伝のテレビ中継の途中で、米メジャーリーグ・ニューヨーク・ヤンキースで活躍中の「マー君」こと田中将大投手がインタビューに答えるCMが流れました。「過去の出来事の積み重ねが今につながっている」。彼の言葉にもまた、2006年夏の甲子園の決勝戦で、「ハンカチ王子」こと斎藤佑樹投手を擁する早稲田実業に敗北を喫した経験をはじめ、数々の「負け」が今の彼を作っている証しなのだと感じさせられます。

 「こんなはずじゃなかった! 楽しくない!」とネガティブになる時、「どうすれば楽しくできるか?」と気持ちを切り替えるだけでも、笑顔に一歩近づき、心が軽くなるはず。失敗も負けも、そこから学べば、大きな成功につながります。金栗四三が虚弱体質を克服してオリンピック選手になったように。マラソン足袋「陸王」で会社を立て直した宮沢社長のように。

 これからも働く女性を応援してまいります。

 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 マイペースで楽しみながら、しぶとく走ろう! 自分の道を。

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関下昌代
関下昌代(せきした・まさよ)
著作家・キャリアカウンセラー

 亜細亜大学非常勤講師。熊本市生まれ。高校卒業後、住友信託銀行に就職。以後、派遣、臨時職員でテレビ熊本、熊本県庁などで勤務した。1989年シティバンク銀行に転職。いくつかの業務部を経て、2001年人事本部人材開発課に異動。社員研修プログラムの企画、社内講師役を務める。2009年3月、立教大学大学院異文化コミュニケーション学修士号取得。同11月末シティバンク銀行を退職。2011年4月より大学でビジネスマナーやコミュニケーションの科目を担当。著書に「伸びる女の社内政治力」(さくら舎)、「伸びる女(ひと)と伸び悩む女の習慣」(明日香出版社)「伸びている女性がやっている感情整理の新ルール」(KADOKAWA)、「シティバンク人事部で私が学んだ一生使える「気づかいの基本」が身につく本」(大和出版)「仕事も人間関係もうまくいく!マナードリル」(総合法令出版)「反学歴の成功法則」(経済界)などがある。

伸び悩む女の独りごと~異文化の交差点