自宅のネットが遅い? まずWi-Fiの環境を見直そう

幸田フミのスマートデジタル

 ITコンサルタントの幸田フミさんが、SNS時代をスマートに生き抜く女性ためのデジタルマナーを指南します。

 自宅のWi-Fi環境で動画などを見ようとした際、PCやスマホの画面がなかなか表示されずにイライラしたり、「インターネットが遅い!」「重い!」と思ったりしたことはありませんか。でもどうしていいのかわからないので諦めている人も多いと思います。

 その原因としては、回線自体の遅さだったり、PCやスマホだけではなく、テレビやゲーム機器など同時にたくさんの機器をルーターに接続していたりということも考えられますが、Wi-Fi設置環境を変えると「速く」なる可能性があるのをご存じでしょうか。

 まずは以下のチェックポイントで、自宅のWi-Fiを確認してみましょう。

 1.ルーターの設置場所を見直す

 Wi-Fiの電波は様々な障害物によって届きにくくなります。ルーターの置き場所を変えて、できるだけ電波が届きやすい環境にしましょう。

・壁や扉

 「インテリアに合わないから」といった理由で、ルーターをクローゼットに入れていませんか? 私もルーターを見えない場所に隠してしまったために、自宅のWi-Fiがつながりにくくなった経験をしたことがあります。

 壁や扉はWi-Fi電波の障害物になります。電波を届きやすくするために、ルーターはできるだけ空間内の見通しの良い場所に設置するようにしましょう。

・電子機器

 電子レンジを使用している最中に、ネット回線が途切れてしまったことはありませんか? キッチンにルーターを置いている人は要注意です。特にWi-Fiと同じ周波数帯の電波を使う電子レンジとは電波を干渉し合うので、ルーターの近くに置くのはやめましょう。加えて、洗濯機やテレビなどの家電もノイズの原因になるため、ルーターから離しておくほうが良さそうです。

・床

 ルーターを床に置いている場合、空間がそれほど広くなければそのままでも問題ありません。けれど電波は下方向にも発信されているのでWi-Fiが届きづらくなってしまいます。床から12mの高さに設置しましょう。

 ・金属や水

 電波は金属や水に吸収されやすいため、ルーターをメタル製の棚の中に設置したり、水槽や花瓶など水が入ったものの近くに置いたりすると、電波が弱くなってしまいます。金属製のものや水気のある場所の近くに置かないのがベストです。

2.ルーターの状態をチェックする

 置き場所に問題がなくても、ルーターそのものの状態がよくないとWi-Fiの速度が遅くなってしまいます。ルーター本体の確認が必要です。

・アンテナの角度は?

 外付けのアンテナを搭載したルーターであれば、アンテナの角度を広げて使用しましょう。アンテナが2本の場合は、時計の針が1010分を指す角度に扇形に開いておくと横方向に電波が届きやすくなります。

・再起動でルーターをリセットする

 ルーターを長時間使用し続けていると不具合を起こしがちなので、本体の電源ボタンを押して再起動させることがオススメです(ルーターによってはブラウザーから再起動ができる機種もあります)。

 SSIDやパスワードなどの設定情報は初期化されないので、ルーターに問題がなければ再起動後に自動的にインターネットに接続されます。

・ファームウェアを更新する

 ルーターによってはファームウェアが自動的に更新される機種もありますが、手動更新の機種の場合、ファームウェアのアップデートがされていないことが原因でルーターが不具合を起こし、Wi-Fiが遅くなっていることも考えられます。

 ルーターを狙ったサイバー攻撃に遭う可能性もあるので、ファームウェアは常に最新の状態にアップデートしておきましょう。通常、オンラインの設定画面から更新することができます。

3.チャレンジ編

 マンションなどの集合住宅などでネット接続していると、周りに存在しているルーターと干渉してしまってWi-Fiにつながりにくくなることがあります。

 つながりやすいチャンネルに変更するには少し手間がかかりますが、劇的に改善するケースもあるので以下の方法でチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

・チャンネルを変更する

 複数のチャンネルから、できるだけ干渉の少ないチャンネルを探して設定します。ここではMacの最適なチャンネルの確認方法をご紹介します。

1)option」キーを押しながら、上部メニューバーの「Wi-Fiアイコン」をクリックして「ワイヤレス診断を開く」を選択します。

2)「ワイヤレス診断」を起動させて、メニューバーから「ウインドウ」>「スキャン」を選択すると、スキャンが起動します。

3)ポップアップウィンドウの左側にWi-Fiの接続ステイタスが表示されます。「(最適)」と記載されている番号が最適なチャンネルです。

4)右側に接続可能なチャンネルのリストが表示されます。最適なチャンネルと同じ「チャンネル」で、「RSSI」(=信号強度)、「ノイズ」ともに数値ができるだけゼロに近いものが良好な接続先です。

5)使用しているルーターのオフィシャルサイトから「チャンネル設定」の方法を確認して、良好な接続先チャンネルを設定してください。

  ネット接続の速度が改善できたかどうかを確認したい場合は、事前に速度を測定しておいて比較してみましょう。ブラウザーでspeedtest.netにアクセスしたり、Wi-Fiミレルなどのアプリを使ったりすれば、Wi-Fiの速度を簡単に確認することができます。

  Wi-Fiが遅くて困った時、ルーターを買い替える前にぜひ一度試してみてくださいね。

幸田フミ
幸田フミ(こうだ・ふみ)
ITコンサルタント

 米パーソンズ大学卒業。ニューヨークのファッションマーケティング会社にウェブデザイナーとして勤務し、大手ブランドのウェブサイト制作やファッション系ポータルサイトの運営などを手がけた。帰国後2003年にウェブコンサルティング会社、株式会社ブープランを創業。IT活用のアドバイスや講演、執筆を行う。著書「大人のSNS入門 ITオンチ脱出大作戦」(かんき出版)、「はじめてのIoTプロジェクトの教科書」(クロスメディア・パブリッシング)等。2016年に株式会社FUMIKODAを設立。エシカルなスマートバッグブランド「FUMIKODA」を立ち上げ、クリエイティブ・ディレクターに就任。