ITコンサルタントの幸田フミさんが、SNS時代をスマートに生き抜く女性のためのデジタルマナーを伝えます。
こんにちは、幸田フミです。
Twitterが全ユーザーにパスワードの変更を呼びかけました。社内で重大なバグが発見され、ユーザーのログイン情報が流出した可能性も否めないため、同じパスワードを使用している他社サービスがあれば、そちらも念のため変更しておく方が良いとのことです。
では、パスワードの変更を…
と言っても、使い慣れたパスワードを捨て去って新しい文字の羅列をもう一度記憶するのはそう簡単なことではありません。重要なパスワードがわからなくなり、大騒ぎした過去の体験を思い出すと、ますます気が重くなります。
パスワードの管理はもううんざり。という方は、この際思い切ってデジタルの力を頼ってみましょう。
パスワード管理ツールを選ぶポイント
私はある時期まで、EvernoteやExcelなどにパスワードを書き込む方法でログイン情報を管理していました。でも、パスワード管理に特化したツールを使うようになってから、情報の管理だけでなく、ログインのアクション自体がずいぶん楽になりました。
パスワードを簡単に管理できる主なツールは「1Password」、「Keeper」、「LastPass」などで、どれも「パスワードを記録できる」という点においてはほぼ同じ機能を備えています。
今回は私が愛用している「LastPass」のスマホでの使用方法をご紹介します。
パスワード管理ツールを選ぶ時に重視したのは……
・パスワード管理に必要な基本機能を無料で利用できること
・スマホとPCで同期して使用できること
・iOSとAndroid両方に対応していること
・日本語に対応していること
・マニュアルを読まなくても直感で操作できるインターフェイスであること
LastPassも万全というわけではなく、過去に何度となく脆弱性が指摘されています。ただ、その度に素早く対策を講じて、非常時には日本語はもちろん、各国言語で重要な情報を提供し続けていることから、サービスとしての信頼性が高いと判断しました。サービス開始から10年たっているのに高いシェアを誇っている点も評価の高いポイントです。
パスワード管理ツール「LastPass」を使ってみる
STEP1. ユーザー登録する
1.アプリをインストールする
2.ユーザー登録する
アプリを立ち上げて「SIGN UP」ボタンを押し、メールアドレスを入力して「CREATE MY ACCOUNT」ボタンをタップ。次の画面でパスワードと再度確認用のパスワードを入力し、「SET MY PASSWORD」ボタンを押すと登録完了です。
ここで設定した「メールアドレス」と「パスワード」だけは忘れないように、どこかに保管しておきましょう。
STEP2. 各サービスのIDとパスワードを保存する
1.候補として表示されるサービスのパスワードを保存する
「Google」や「Facebook」などは、LastPassにあらかじめ登録されているリストからパスワードを保存することができます。
1)画面右上の「+」ボタンをタップします。次の画面に表示されるリストの中にパスワードを記録しておきたいサービスがあれば、タップして入力画面を開きます。
たとえばここでは「Google」をタップします。
2)次の画面でユーザー名(メールアドレス)とパスワードを入力し、右上の「保存」ボタンをタップします。
この要領でパスワードを記録したいサービスを追加していけば、「保管庫」のリスト上に表示されます。
2.候補にないサービスを保存する
LastPassのリストにないサービスのID、パスワードを保存する場合は、画面下の「ブラウザ」をタップして、登録したいサービスを検索します。
今回は「ユニクロ」を登録してみます。
1)画面下部の「ブラウザ」ボタンをタップし、上部の検索窓の「ユニクロ」と入力します。検索候補に「検索:ユニクロ」が表示されるので、タップします。
2)検索結果ページの「ユニクロ」のリンクをタップし、ユニクロのトップページを表示させ「ログイン」ボタンをタップします。
3)ログイン画面で「ID(メールアドレス)」と「パスワード」を入力してログインすると、ログイン後の画面上部に「このサイトをLastPassに追加しますか?」とメッセージが表示されるので、「はい」をタップします。
次の確認画面の「保存」ボタンをタップすれば登録完了です。
また、「保管庫」の「+」ボタンをタップして表示される画面の「Save Custom Site」から、手動でURL、ID、パスワードを保存することも可能です。
STEP3. パスワードを利用する
1.スマホ上のアプリでパスワードを使用する
「Dropbox」アプリにログインしてみます。
※ここではすでに「Dropbox」のIDとパスワードを、STEP1.の要領でLastPassに登録済みとします。
1)「保管庫」画面の「Dropbox」の右側にあるアイコンをタップします。パスワードが自動的にコピーされます。
2)Dropboxアプリを開いて「ログイン」をタップします。IDを入力し、コピーされているパスワードをペーストすればログインできます。
2.LastPassのブラウザを使って各サービスにログインする
「楽天」にログインしてみます。
※ここではすでに「楽天」のIDとパスワードを、STEP1.の要領でLastPassに登録済みとします。
1)「保管庫」画面の「楽天」をタップします。表示されるポップアップウィンドウの「呼び出す」をタップして、楽天サイトを表示させます。
2)「ログイン」をタップすると、LastPassに登録済みのIDとパスワードが自動入力されるのでそのままログインします。
※パスワードが自動入力されない場合、パスワード入力欄右側に表示されている「LastPassアイコン」をタップすれば、記録されているパスワードが入力されます。
なお、「編集」から「自動ログイン」をオンにしておけば、次回以降のログイン時にパスワードが自動的に入力されます。
いかがでしたでしょうか?
今回はパスワード管理方法の一例として、「LastPass」の使用方法をご紹介しました。
きっとこの先も増え続けるであろうパスワード。うっかりログイン情報を忘れてしまったり、情報漏えいのリスクに脅かされたりしないように、ストレスなく情報を管理する術を身につけておきたいですね。