違いを認識すれば、使い道を見極めやすくなる つみたてNISAとiDeCo

幸せを引き寄せるマネー術

 お金を有利に運用できる仕組みとして、これまでお伝えしてきた「NISA」と「つみたてNISA」に加え、「iDeCo」(イデコ:個人型確定拠出年金)という言葉もよく聞くのではないでしょうか。どれが自分にとって得なのか、それぞれの制度の違いは何か、よくわからないと思う人が多いかもしれません。

60歳まで触れることができないお金

 イデコの特徴は、原則60歳までお金を引き出せないというものです。もともと、この制度は、公的年金(国民年金や厚生年金など)とは別に、加入者が個人でお金を積み立てて老後のお金を作る制度。自営業者などを対象にして始まり、2017年から20~59歳なら原則、誰でも加入できるようになりました。

 「絶対にセカンドライフまではとっておきたいお金」を作る意味では便利とも言えますが、結婚や住宅購入、子供の教育費など、60歳までに必要になるかもしれない資金をイデコに充てるべきではありません。また、イデコを始めるには、口座の開設が必要で、維持するには手数料がかかります。金融機関によって手数料は異なりますが、開設時には少なくとも2777円、毎月積み立てを行う場合の口座管理料は年間2004円以上が必要です。

 一方、つみたてNISAは、いつでも引き出せ、手数料もかかりませんので、よりカジュアルに積み立て投資信託を検討できます。また、つみたてNISAの投資信託のラインアップは、金融庁の定めた条件をクリアしたものだけ、という点も、迷わず始めやすい制度設計といえそうです。

 ちなみに、イデコの掛け金は、月5000円から1000円単位で決められます。2018年からは「毎月」積み立てるだけでなく、「年に1度」などの支払いパターンも選べるようになりました。積み立て回数を減らすと手数料を抑えることもできますが、ゼロにはできません。

所得控除ができるイデコ

 イデコは、老後のお金を作るのが目的なので、元本割れのリスクのある投資信託のほかに、定期預金などの元本が確保される商品も選択できます。投資に慎重な人には魅力に感じるポイントでしょう。投資信託ではなく、単純に預貯金の積み立てとしてお金をためていくことも可能です。

 さらに、イデコに拠出した掛け金は、全額所得控除の対象となり、所得税・住民税の減税につながります。年収400万円、所得税率5%の人が年間24万円拠出した場合の減税額は3万6000円。減税された分をきちんとためておくと、その分もセカンドライフの原資になります。拠出額の所得控除は、NISAや、つみたてNISAにはない利点です。

 投資初心者で、いつでも出し入れできる状態で始めたい人は、つみたてNISA。セカンドライフのための資金を死守したく、より手厚い税制優遇を受けたい場合はイデコという使い分けになりそうです。

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