ふるさと納税って、なんのための制度?

幸せを引き寄せるマネー術

 今年も残りわずかになると、「ふるさと納税を始めてみようかな」と検討する人が増えてきます。年末の“駆け込み納税”が増えるのは、税金の控除対象となる締め切りが12月末までになっているためと、年収が確定するのでふるさと納税の限度額を計算しやすくなるからです。

 ふるさと納税は、「手続きが面倒そう」とか、「会社に何か申告しなければならないの?」と思われがちです。しかし、個人の寄付なので会社への申告は不要で、「ワンストップ特例制度」を使えば確定申告の必要もありません。今回は、「今さら聞けない、ふるさと納税のキホン」について整理してみます。

都市圏から地方へ税金の一部を流す制度

 2008年にスタートしたふるさと納税は、都市部と地方の税収の格差を縮める目的で始まりました。

 私もそうですが、地方のインフラに支えられて成人したものの、仕事の関係で都市部に住む人が多い。そんな人を想定して「ふるさと」という名前になっています。つまり、現住所の自治体への納税分の一部を、自分の生まれ育った地域など、別の自治体に指定して寄付できる制度です。もちろん、寄付先は出身地以外も選べますし、都市部に生まれ育った人でも寄付できます。

災害復興支援の効果も

 11年の東日本大震災の時には、復興支援のために、被災した自治体に義援金を送る仕組みとしてもふるさと納税が使われました。自治体への納税(寄付)に対する返礼品の豪華さが注目され始めたのは13年頃です。魅力的な返礼品や工夫を凝らした自治体がより多くの税収を得るという点では、努力した自治体が潤うという効果ももたらしています。

税金の使い道に関心が湧く

 また、ふるさと納税の大きな特徴に、納税時に用途を選べるというのがあります。普段、使い道を指定して納めることができる税金はほとんどありませんが、ふるさと納税であれば、「自然保護」「子供の教育」「都市環境整備」など、納税者の意思を反映させることができます。

 たとえば、子どものいる生活困窮世帯に食品を配る「こども宅食」事業をしている東京・文京区は、7月にこのプロジェクトの関連経費に用途を限ったふるさと納税の募集を始めました。9月末現在で、当初の目標である2000万円を大きく上回る寄付金を集めています。

 応援したい自治体を支援する、自治体の自助努力を生かす、税金の使い道に関心を寄せる、この3つがふるさと納税制度の意義とされています。ふるさと納税が地方の支援の在り方を考えるきっかけになるかもしれません。いくら納税したらお得になるのかについては、次回、お伝えします。

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