発言小町に「アラフォーなのに貯金がほぼありません。結婚できますか?」という投稿がありました。35歳の女性からで、結婚前提でお付き合いをする男性に、自分の貯金額を告げるかどうかを迷う内容でした。挙式に旅行、転居と何かと物入りな結婚に必要なお金を考えてみましょう。
30代女性、年収300万~500万円の平均貯蓄額は504万円?
投稿した「まりな」さんは、年収350万円で貯金は70万円とのこと。本人は貯蓄額が「少ない」と気にしている様子です。
金融広報中央委員会「知るぽると」が行った「家計の金融行動に関する世論調査・単身世帯調査 平成28年」によると、30代で年収300万~500万円未満の平均貯蓄額は504万円。平均値と比較すると、確かに70万円は少なく思えます。
しかし、本当にそうでしょうか。調査対象の208人を貯蓄額別に整理すると、下記のようになっています。
金融資産を持っていない人が約4割存在する一方、1000万円を超える貯蓄がある人は全体の12%程度。貯蓄額が多い人が平均額を押し上げていることがわかります。
貯蓄額の少ない順から並べて、中央に位置する人の値を中央値といいますが、30代・年収300万~500万円未満の貯蓄額の中央値は100万円となっており、彼女の貯蓄額は平均値と比べた時ほどの乖離はありません。
今後のライフイベントを考えると貯蓄額は増やしていった方がいいですが、同世代の一般的な水準と比べたときに、まったく貯蓄ができていないとも言えないでしょう。
挙式やマイホーム、負担分と時期を考えて
「まりな」さんの希望によると、新婚旅行は国内かハワイ、結婚指輪はあり、婚約指輪や結納はなし。加えて、彼が「ゆくゆくはマイホームも欲しい」と話しているので、その際には独身時代の貯蓄から出すことになるのかなと、今後のお金を心配しています。
これらのライフイベントについては、お金がたまってから行うという道もあります。挙式・披露宴の平均は約360万円、ご祝儀などを除く自己負担は約140万円というデータもありますが、挙式のみであれば数十万円で済むケースも。披露宴や新婚旅行はお金がたまってから、日を改めて行うということも考えてはいかがでしょうか。
なお、マイホームについては、持ち分を100%夫とするのであれば、頭金や返済は夫が行う必要があります。妻も費用を負担するのであれば、支払いに応じた持ち分で登記をしなければ贈与になります。
彼が大手企業に勤めていることから、まりなさんは「自分の貯蓄額との差が激しいかもしれない」と気がかりなようですが、もしかすると、彼も貯蓄が少ないかもしれません。たとえ高収入で浪費家でなくても、交友関係を維持するための付き合いや、スキル・資格習得など、自己投資にお金を費やしていることもありえます。
現時点での貯蓄額は、秘密にしていても増えるものではありません。情報を共有し、これからのライフイベントを目標に、一緒に蓄えていけると理想的です。はじめにお金の話ができる関係性を築けると、結婚後もフラットに相談しやすくなります。
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