家賃や引っ越し代金は下がらないものと思っていませんか? 貸し手や業者の事情次第で価格を交渉できる場合があります。極端な値引きは難しいですが、交渉が成功しやすいケースを見てみましょう。
狙い目は閑散期の不人気物件
人事異動が多い春や秋は、競争率が高い物件も流通するため「春と秋は賃貸物件を狙うグッドチャンス」です。その一方で、5月後半~8月前半は賃貸市場においては閑散期と言われています。
家賃を徹底的に抑えたいなら、閑散期に空室になっている物件に価格交渉して入居するという選択肢もあります。閑散期まで空いてしまっている物件は、不人気物件であることも多いからです。人気のない理由が、駅からの距離や部屋の広さなど、自分が気にならない点であれば選択肢に入りますね。
価格交渉の対象は家賃だけとは限りません。例えば礼金や仲介手数料など、全体で価格を抑えられたら“良し”とする考え方もあります。フリーレント物件でも総額で考えることをお伝えしましたが、自分自身が総額を抑えたいのか、初期費を安くしたいのか、どちらに優先順位があるのかを決めて交渉すると良いでしょう。
既に住んでいる物件も、周辺の相場が下がっていることがはっきりしていれば、価格を交渉してみてもいいでしょう。「空室になるくらいなら、家賃を下げてでも入居者を確保しておきたい」とオーナーが考えているなら、応じてもらえるケースがあります。一方、人気物件でオーナーが強気の場合は難しいでしょう。
引っ越し業者の都合に合わせられるか
引っ越し代金については、業者の都合を考えて交渉すると、成功しやすくなります。引っ越しの日時を動かすことが可能であれば、トラックの空き状況にゆとりがある日を選んだ方が価格は下がりやすいです。
一般的には、午前より午後の作業開始、週末や連休前後より平日、同じ月内だと後半より前半は価格が安くなる傾向にあります。
長距離移動で、複数人の荷物を混載して高速道路を走る“混載便”などは、荷物の到着時刻が読みにくくなりますが、やはり価格を低く抑えられます。
家賃も引っ越しも、こちらのニーズだけで交渉することは難しいですが、相手の状況を知って相談できれば、無理のない値引きをしてもらえるかもしれません。
![]() 図解でわかる! 投資信託 / 風呂内亜矢
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