「僕にプレッシャーをかける気か!?」
突然、上司から怒鳴られショックを受けたことがあります。30代の銀行員だった頃、よかれと思って取った言動が上司の逆鱗に触れたのです。
その日の午前中、上司はとても機嫌よく見えました。私は「きょうは機嫌がいいみたい。書類の確認をしてもらおう!」と思ったのです。午後一番のタイミングで、「これをチェックしてくださ~い♪」と明るい感じで、上司の机の上に書類の束をドサッと置いたら……。怒鳴られたわけです。
午後になって、何かの拍子にイライラし始めた上司は機嫌も最悪。よく見ると、机の上もペーパー類で雑然としていました。机の上が乱雑になるのは不機嫌の兆しです。よく観察してから、行動を起こすべきでした。
日によって、時間によって、気分の変わる上司は扱いにくいです。突然、怒鳴り出すような、情緒の不安定な上司も困りものです。とくに、上司にとってあまりうれしくない報告をする場合、地雷を踏まないように、顔色をうかがうのも社内処世術です。
感情に起伏がある上司の対処法として、「音に敏感になる」「何にキレるのか知っておく」ことが重要です。
上司の行動に敏感になる
朝のあいさつの声、部下を呼ぶときの口調、受話器をガシャン!と置く音など、声のトーンや振る舞いで上司の機嫌がわかります。こういうときは、できるだけそっとしておきましょう。どうしても確認してほしい書類があるときは、あたたかい飲み物を出してあげましょう。とくにお茶には気持ちを落ち着かせる効果もあるそうです。気分の波が激しいのなら、そのうち落ち着きます。そのときを見逃さず、書類を渡せばいいのです。
上司が不機嫌になる理由は何?
上司が何に不満なのか。なぜ感情を害しているのか。どんなことがあると、怒り出すのか。プライベートなのか、仕事のせいなのか。その背景を知ることが大事。原因がクリアになれば、不機嫌の火に油を注がずにすみます。
不機嫌な上司にあえて近づくという方法もあります。
上司もプライドが傷ついたり、自信を失ったりして、くよくよすることがあります。怒鳴ることで、自分の弱さを表に出して、部下に助けを求めているのかもしれません。「何かあったんですか?」と聞いて、上司の愚痴に耳を傾けると、意外な展開がありかもしれません。何をサポートすれば上司の気分がよくなるのかを知って、フォロアーシップを発揮しましょう。上司のピンチがあなたのチャンスになるかもしれません。
上司の感情に振り回されない。機嫌の悪い時を見極めよう。