嫉妬があなたを変えるきっかけになる 働き方改革のマインドセット

楽しく働くための社内政治力

 「仕事は忙しい人に頼め」という言葉を、よく耳にします。忙しい人に仕事が集中するのは、その人の仕事が早くて正確、かつ締め切りをきっちり守るから。「仕事ができるよね」と評判になり、デキル人はさらにキラキラ輝いて見えます。
 そんな様子がなんとなく伝わってくると、つい嫉妬の感情がわいてくるのも仕方ないことです。「あの人ばっかり! それに比べて私は……」。こんなネガティブな感情を持ったときは、自分にとって何が大事かに気づくときでもあります。自分を客観的に見つめなおすチャンスがやってきたのです。

 今回のテーマは、自分の居場所を作るためのマインドセット、「嫉妬心を受け入れる」「仕事の電源はシャットダウンしない」「どんな状況からも学ぶ姿勢を持つ」についてお話しいたします。

嫉妬は自分を知るバロメーター

 人と比較して、優越感に浸ったり、惨めな気持ちになったり。これは止められない感情です。嫉妬の感情はどこから来るのかを冷静に分析してみると、新たな発見があるものです。同僚が上司から贔屓ひいきされている。「私のほうが仕事できるのに。どうして!?」。仕事を認めてもらいたいのなら、自分の仕事ぶりが上司にどう評価されているのかを振り返ってみましょう。後輩や部下に不機嫌な対応をしていないか? 上司をいらつかせるような言動をしていないか? 自分のことは分かりづらいなら、先輩や同僚に聞いてみるのもいいでしょう。客観的な視点で自分を見つめ、修正すべき何かが分かればさっそく行動を変えてみましょう。

仕事とプライベートはきっちり分けない

 仕事とプライベートは分けよう――。普通はそうアドバイスするのでしょう。働き過ぎはよくないし、残業も歓迎されません。
 でも、私はプライベートの時間でも、体の中の仕事のスイッチは常に「オン」にしています。仕事でひっかかっていることの解決方法や、新しいアイデアを探しているとき、私はなぜか自宅のお風呂に入っているときにピン!ときます。ほかにも定期的に届くメルマガ、Facebookの誰かの投稿、テレビドラマのセリフなどから「おっ、その情報、使えるかも。いただき!」ということがあります。思いがけないキャリアのドアが開くきっかけを見逃す手はありません。

人の世話をして、自分の在り方を学ぶ

 育児や介護などのライフイベントが、仕事より優先される時があります。後輩の女性が2人目の育休から戻ってきたとき、以前とは別人のように生き生きとした表情で仕事をするようになりました。ほかの社員に負担をかけないように工夫をし、周りとのコミュニケーションを活発にし、人間関係まで改善していきました。彼女によると、子供連れで参加できる「育休プチMBA」に参加したことで、これまでの働き方を変えるきっかけをつかんだそうです。

 今、何を優先させるべきか? それはライフイベントによっても変化します。その環境の変化に合わせて自分を変えていける柔軟さが、自分の居場所を作る力なのだと思います。

 忙しい人ほどプライベートも充実している

関下昌代
関下昌代(せきした・まさよ)
著作家・キャリアカウンセラー

 亜細亜大学非常勤講師。熊本市生まれ。高校卒業後、住友信託銀行に就職。以後、派遣、臨時職員でテレビ熊本、熊本県庁などで勤務した。1989年シティバンク銀行に転職。いくつかの業務部を経て、2001年人事本部人材開発課に異動。社員研修プログラムの企画、社内講師役を務める。2009年3月、立教大学大学院異文化コミュニケーション学修士号取得。同11月末シティバンク銀行を退職。2011年4月より大学でビジネスマナーやコミュニケーションの科目を担当。著書に「伸びる女の社内政治力」(さくら舎)、「伸びる女(ひと)と伸び悩む女の習慣」(明日香出版社)「伸びている女性がやっている感情整理の新ルール」(KADOKAWA)、「シティバンク人事部で私が学んだ一生使える「気づかいの基本」が身につく本」(大和出版)「仕事も人間関係もうまくいく!マナードリル」(総合法令出版)「反学歴の成功法則」(経済界)などがある。

伸び悩む女の独りごと~異文化の交差点