初対面のときに、仕事力が最もダイレクトに表れるのは「話し方」です。大人の女性にふさわしい「話し方」について考えてみましょう。
何よりも大事なのは、あなたのビジョン
話し方には、その人の成熟度と知性が、そのまま伝わります。あなたは話すときに、「あれ」とか「これ」とか、代名詞を多用していませんか? 略語を交えたり、語尾を伸ばしたりしていませんか? 日常会話なら許されても、職場で子どものような甘えた話し方をするのは、かなり、みっともないと思ってください。とはいえ、話し方は学ぶ機会もなかなかありませんし、「意識」しないと変えられないものです。
まずは、年齢にふさわしい「話し方」はどんなものか、三つの点から考えてみましょう。
(1)低めの声で話す
普段より、少し低めの声を出してみましょう。日本人の女性は海外の女性と比べて、声が高い傾向にあります。高めの声は場を明るくしますが、ビジネスでは説得力に欠けます。
発声の時、おなかのみぞおちのあたりに力を入れて、意識すると落ち着いた低い声が出しやすくなります。
(2)余裕を持って話す
余裕を持った話し方をしましょう。相手の状況を見ながら、話を進めることです。つい一生懸命になり、自分の話したいことだけを一方的にまくし立てる人がいます。これでは、相手との距離がどんどん離れていきます。
(3)自分のビジョンを持って話す
あらかじめ、どのように話すか、組み立て方を考えましょう。何をいちばん伝えたいのか、話の軸を決めて整理整頓してから、話し始めましょう。内容をコンパクトにスッキリ伝えられたら、説得力が出ます。何の展望もなくダラダラ話すと、要点がぼんやりして、雑談のようになります。
会話術を頭で覚えても、とっさには出てこないものです。付け焼き刃では、ぼろが出ます。職場や仕事先で「すてきな話し方」をするお手本を見つけたら、どんどんまねしましょう。上司や先輩は、あなたの鑑になるはずです。また、世代の違う人、立場の違う人、社外で出会った人など、さまざまな人と交流することで会話術を磨きましょう。気の合った友人とのおしゃべりだけでは、大人の女性にふさわしい会話術は身に付きません。
30代はお手本になるべき世代です。あなたを見ている後輩もいるはず。「いい年をして、こんな話し方しかできないの?」と思われないように、すてきな先輩としてお手本になれるように、切磋琢磨してください。