同じ場所で働く年数を重ねると、いろんなことに慣れてきて、新鮮だった目の前の風景がぼんやりと霞がかかったように見えてきます。「あれ? 今の私、視界が狭くない? 半径5メートルで仕事してるかも?!」なんてことも。
そんな「ぼんやり生活」からは、さっさと抜け出しましょう。人生の貴重な時間を有効に使わないともったいない! 鈍ってきたセンサーに活を入れ、アンテナを張り直しましょう。できる女性は、いつも視界良好!
組織を動かしているキーパーソンは誰か?
例えば、自分が働いている会社の組織図を見たことがありますか? その情報をタイムリーに更新していますか? 組織は生き物のように絶えず変化しています。組織図まで頭に入れて仕事をしている人って意外と少ないもの。だからこそ、あなたにチャンスが生まれるのです。
私の働いていた会社では、社内のホームページで最新の組織図をいつでも見られる状態でした。でも、時間に追われて仕事していると、ゆっくり見る余裕なんてありません。というのは言い訳で、面倒くさかっただけ。当時の私は組織図を把握することの重要性がわかっていなかったのです。
社内の組織変更を見逃して失敗した例を一つ紹介しましょう。以前働いていた部署の課長だったAさんが少し苦手でした。私の気持ちはAさんにも微妙に伝わっていたようです。異動になったときは、「ラッキー」と思ったものです。
その後、Aさんは昇進し、私の部署の部長になることになりました。私はその情報を見逃し、Aさんとすれ違ったとき、いつも通り「お疲れさまです」と、そっけないあいさつをしてしまいました。知っていれば、「A部長、ご昇格おめでとうございます! また一緒に働けてうれしいです」くらい言えたかもしれません。そうしたら、相手に与える印象が変わったかも。
影響力を持つ人と良好な関係をキープすることは、組織で生き延びるための大きな力になります。このとき、私はA部長との関係修復の機会を逸してしまったのです。
まずは最新の組織図をゲットしよう
会社として表向きに公表している組織図を見て、本社や支社、支店や営業所の場所と力関係、どんな部署がどのような地域に存在しているのかを理解しましょう。そこから、自分がどんな立ち位置にいるのか知ることです。また、普段メールをやり取りしている人たちが、どのあたりのポジションで仕事しているのかも重要な情報です。
業績にも波があります。現在、収益を上げている「花形」といわれる部署がどこなのかも押さえておきましょう。
組織のトップの顔と名前を覚えよう
上層部の人たちの役職、名前と顔を一致させることから始めましょう。名前と顔の覚え方は彼らの特徴をつかみ、自分なりのあだ名をつけてイメージしながら覚えてはどうでしょう。楽しみながら覚えるのが、コツです。
偶然、朝のエレベーターで常務と2人きりになることだってあり得ます。「○○常務、おはようございます」と笑顔であいさつができるのも、名前と顔を知っているからこそ。
「この人、誰だっけ? 見たことあるような感じがするから偉い人なのかも」と思いながら、ただ会釈だけするのと、自信をもって笑顔であいさつをするのとでは、相手に与える印象が格段に違います。
「私のことを知っている、この感じがいい社員はどの部署の誰?」と興味を持ってもらうのです。キーパーソンに名前と顔を覚えてもらうには、まず、キーパーソンのことを知るところからスタートです。
視界を広げて、貴重な情報をキャッチしよう!