前回は、貯金をしやすい銀行サービスをお伝えしました。では、これから長くお付き合いする銀行はどのように選べばよいのでしょうか。
親が作ってくれた銀行口座を持っている人や、会社に推奨された給与口座を開いてそのまま使っている人も多いと思います。しかし、お金をためる習慣をしっかり築くためには、各銀行のサービスを比較検討し、“こだわりの口座”を持つことがオススメです。
暮らしを変えずに手数料を節約するには?
まずは、手数料を意識することがとても大事です。銀行のATMで現金を引き出す際、日中の出金手数料は無料ですが、早朝や夜間、土日などは1回につき108~216円(税込み)かかるのが一般的です。コンビニにあるATMも、同等、もしくはそれ以上の手数料がかかります。
毎月の家賃を振り込みで支払っている場合には、他行振り込みだと手数料が432円など。お金を動かす時には手数料がかかることが多いですね。1回の手数料は少額でも、何も考えずにATMを使うと、積もり積もって1年間で数万円支払うことになるかも!
そんな時に、注目すべきは、手数料無料の銀行です。大和ネクスト銀行、住信SBIネット銀行、新生銀行、ソニー銀行などは、インターネットバンキングの利用など特定の条件を満たせば、コンビニATMの時間外手数料や他行振り込み手数料が一定回数無料になります。
そうした銀行を選んで、動かすお金を置いておく口座を開けば、自然と手数料を節約することができます。
低金利の今、得する銀行を探せ!
低金利の現在、預金金利は大幅に下がり、利息収入は期待できません。都市銀行の普通預金金利は0.001%。例えば、100万円を1年間預けると利息は10円で、さらにそこから約20%の税金が差し引かれます。お金を動かす際に必要となる手数料を考えると、利息がすぐに消えてしまう金額であることがわかります。
これは都市銀行だけでなく、インターネット銀行にも徐々に広がっていますが、探せばお得な銀行も見つかります。例えば、イオン銀行では、イオンカードセレクト(キャッシュカード、クレジットカード、電子マネーの機能一体型カード)を持っていれば、普通預金金利が0.12%になるサービスを提供しています。これは100万円預けると、1年間で1200円利息が付く計算になります。
定期預金で比較的利率の高い商品を探してみると、オリックス銀行は、2週間定期預金で0.1%(50万円以上)、2年定期預金だと0.25%(100万円預けると1年間で2500円)という金利のインターネット専用商品を提供しています。地方銀行のインターネット支店などでも、有利な利率の商品が提供されていることが多いですね。
一般的に、定期預金などでは満期期間が長いほど利率は高くなりがちです。しかし、今は金利の水準が低いので、できるだけ“預入期間が短く、利率の高い”商品を選んでおく方が良いでしょう。なぜなら今後、利率が有利な商品が出てきたときに動きが取りやすくなるからです。
頻繁にメインバンクを変えることは難しいかもしれませんが、おおむね有利な銀行を選び、いつも通りの生活で手数料と利息を有利にできるとうれしいですね。
※金利など諸条件は4月25日現在の内容です。