初対面のマナー、にっこり笑顔と“大きな耳”

脱かわいい 大人の作法

 初対面で必ず出てくる名刺交換のシーン。ペコペコ何度もお辞儀をする姿は、あまり見栄えのよいものではありません。新人研修などで、お辞儀の角度や名刺交換の仕方など、形式的なことを教えられた方が多いと思いますが、大人の女性はさらにワンランク上のマナーを目指してもらいたいものです。

 初対面のあいさつは、緊張が高まる瞬間です。「この方と長く仕事をしていけるだろうか」「信頼関係を結ぶことができるだろうか」。相手を見極める第1段階だからです。

 「印象をよくする」法則は、いたってシンプルなもの。相手をいかに心地よい気分にするかに尽きます。大切なのは“形式”ではありません。「お辞儀をする角度は何度」などと考えるよりも、まず相手と目線を合わせ、あいさつを言い終わってから、心を込めて丁寧に頭を下げることです。一呼吸置いて、ゆっくり頭を上げたら、また視線を合わせましょう。もちろん、にこやかな笑顔を忘れずに。ぶすっとした顔では誠意は伝わりません。

相手の話をしっかり聞く

 初対面で会話をする場合、まず「相手の話をしっかり聞く」ことが大切。相手を心地よくさせる会話のポイントは3つです。

 (1)目線を相手に向けて、ときおり相づちを打ちながら、相手の話す内容に集中していることを示しましょう。
 (2)椅子に座る場合は、深く腰をかけずに、浅めに座り、少し前かがみの姿勢で聞きましょう。
 (3)よく知っている話題でも、途中で口を挟まずにしっかり耳を傾けましょう。「大きな耳と小さな口」を心がけましょう。
 「この人は自分に興味を持ってくれている」「話を熱心に聞いてくれる」と思ってもらうことです。

豊かな表情で共感を表す

 さきほど、「にこやかな笑顔が大切」と書きましたが、魅力的な笑顔はなかなか難しいものです。控えめすぎると薄笑いに見えますし、大仰に笑うのは品がなくて不自然です。満面の笑顔をステキに見せるためには、表情筋をしっかり使うことです。

 いつでもにっこりステキに笑える、表情の作り方を伝授しましょう。

 (1)顔の前でパンっと大きく手をたたいて、両手を横に広げます。このとき、額、目、頬、口、顔のすべての筋肉を思いっきり外側に広げる気持ちで、「うわーーー」と声を出します(人のいないところでやってくださいね)。そのまま5秒間静止します。


 (2)また、パンっと手をたたいて、先ほど外に広げた顔の筋肉を内側に引き寄せます。「ギューーーー」という気持ちで、思いきり引き寄せましょう。そのまま5秒間静止します。


 (3)何だか、顔がポカポカ、表情筋が軟らかくなったと思いませんか? 鏡の前でにっこり笑ってみてください。自然に口角が上がるのがわかります。


 表情筋をほぐすことで、表情をより豊かにできます。人と会う前、お化粧を直すときにでも、この表情筋体操を試してみてください。緊張してこわばってしまう顔をほぐしてあげましょう。豊かな表情は、相手への共感を表し、信頼も生まれやすくなります。

清水彰子
清水彰子(しみず・あきこ)
マナー&キャリアコンサルタント

 トランスアジアオフィス TAO 代表取締役。放送業界で番組制作に携わった後、結婚。十数年を海外で過ごし、帰国後に社交マナーやコミュニケーションを中心に、企業研修のコンサルタントとして活躍。ジョン・ロバート・パワーズスクール東京校校長を経て、セイバイアキコを立ち上げる。ミス日本、ミスユニバースJAPANの教育・指導および審査員を担当。著書に「いちばん綺麗なあなたを見つける」(リヨン社)、「気品のコツ 品格ある女性のマナーブック」(海竜社)など。

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