出会いの春 相手との距離を縮めるための四つのポイント

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 年度初めの4月は、就職や転勤、進学、地域などで新たな輪に入る人も多い。円滑に溶け込むには第一印象が肝心だが、女性は男性以上に気をつけるべき点が多いという。ポイントを押さえ、相手との距離を縮めたい。

第一印象が肝心、TPOや見た目をチェック

 「服のサイズが合っていなくて、だらしなく見える」「きつい雰囲気で、毒舌を吐きそうな感じ」。東京都内で3月中旬の夜、40歳代を中心とした8人が、互いの第一印象を率直に語り合っていた。職業などは事前に明かさず、見た目や雰囲気から受ける感じをはっきり伝えた。

セミナー参加者に様々な色や明るさの布をあて、「似合う色を身につけると顔が明るく見えます」と話す池上さん(左から2人目)=東京都内で

 ファッションライフコーチの池上里恵さん主宰のセミナーで、自分の第一印象に気づくことが目的だ。「初対面で、なぜか堅い印象を持たれる」点が気になって参加した飲食店経営の池田美智子さん(51)には、シックな色合いの服装のせいか、「地味に見える」「周りに厳しそう」などの声が飛んだ。「今後、明るく優しく見えて自分に似合う服装を心掛けたい」と表情を引き締めた。

 なぜ第一印象が大事か。相手の印象はほぼ一瞬で決まり、それを覆すのは難しいという実験結果があるからだ。パフォーマンス学博士の佐藤綾子さんが日大教授時代に、同大大学院生の映像を音声なしで被験者に見せたところ、わずか2秒の映像で「頼りにならない」と思われた人は、それより長い映像を見せても、頼りない印象のままだった。

 池上さんは、特に女性は見た目に気を使う必要があるという。「スーツを着れば失敗の少ない男性と違い、場面ごとにふさわしい服装の客観的な基準がないから」と説明する。

 服装を選ぶ際は、自分に似合って、TPOや自分の立場、キャリアなどにも応じたものにするよう指導する。「ビジネスの場はもちろん、趣味の集まりや近所付き合いなどでも、自分を明るく見せ、その場にふさわしいファッションを考えることは大切です」

初対面で気をつけたい四つのポイント

 佐藤さんも「グローバル化の進んだ現代に、自己表現の力は欠かせない」と強調する。女性には、自己表現に自信がなかったり、逆に言いたいことを一方的に言ったりするような人が目立つという。「実力があっても表現できなければ伝わらない。理解されるように振る舞うことが大事です」

 初対面で相手と親しくなるには、〈1〉笑顔〈2〉視線〈3〉物理的な距離〈4〉話題の親和性――の四つがキーになる。例えば、ドアを開けた瞬間から笑顔を浮かべ、相手と視線を合わせる。会話の際は近づいて、「そうですね」などと相づちを打つと、相手も同じようにこちらへ親和性を示すという。

 ただ、女性が男性に親しさを示しすぎると勘違いされることもある。要注意だと気付いたら、早いうちに四つのキーを消してしまうといい。「相手に『嫌いだ』『嫌だ』と言葉で伝えるのは危険。さりげなく引いた態度を感じさせるようにしましょう」と佐藤さん。

個性派名刺で会話を演出

おやこ名刺やペット名刺など、プライベート用はカラフルだ(東京都内で) セミナー参加者に様々な色や明るさの布をあて、「似合う色を身につけると顔が明るく見えます」と話す池上さん(左から2人目)=東京都内で
おやこ名刺やペット名刺など、プライベート用はカラフルだ(東京都内で)

 初対面では名前を覚えてもらうことも大事だ。名刺印刷専門店「ケイワンプリント」(東京)では、ビジネス以外に適したデザインも豊富にそろえている。子どもと母親の名前や写真を入れた「おやこ名刺」、文字が大きな「シニア名刺」、正方形で印象に残りやすい「ミニ名刺」などが人気だ。

 住所や携帯番号の有無は自由に決められる。カラー印刷100枚で1700円(税抜き)から。「趣味や出身地などが一言添えてあるだけで会話の糸口になります」と担当者。

 自分をうまくアピールし、新たな出会いを豊かなものにしよう。

SNS活用も 使い方の意識差に注意

 初対面の後、関係を深めるのに、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を活用する人が増えている。例えば、無料通話アプリ「LINE」はママ友や趣味のグループの連絡網として使われている。

 「一人ずつ電話をかけるより簡単で、連絡網としては重宝する」とITジャーナリストの高橋暁子さん。ただ、年代によって使い方に差が出やすい。若い女性の中には頻繁なやり取りを当然と考え、メッセージを読んだのに返信しない「既読スルー」を怒る人もいる。

 高橋さんは「IDを教える時に『あまり見ていないので返事が遅かったらごめんなさい』などと先に言っておくといい」と助言する。

 また、やり取りはグループ内に限られるが、画面保存された悪口が、メールなどで外部に流出することもあるので気をつけよう。(福士由佳子)