美酒と絶景に酔いしれる秋田の旅

男鹿半島の寒風山。眼下に海が広がる絶景。

 旅に求めるものといえば、絶景と美食。さらに、その土地ならではの文化に出会えれば、旅はより思い出深いものになります。「景色も、おいしいものも、文化も体験したい」という旅好き女性の声に応えて実現したのが、男鹿半島、角館かくのだて、秋田市内をめぐるツアー。2日間のショートトリップに、秋田の「おいしい」「きれい!」がたっぷりと詰め込まれています。

秋田の伝統行事「竿燈かんとうまつり」の実演

酒蔵をめぐって、大好きな味に出会う

 秋田のおいしいものといえば、日本酒。豊かな伏流水と上質な米に恵まれた秋田には、たくさんの酒蔵があります。全国に流通していない貴重なお酒や秘蔵酒を探して歩くのも、秋田を旅する楽しみのひとつ。この旅では、地元で愛される2軒の蔵元を訪ねます。

風格ある「鈴木酒造」の酒蔵と母屋は、明治初年の建築

 ひとつは、江戸時代中期に創業して以来、秋田藩の御用達酒となり、今もその誇りと伝統を受け継ぐ「鈴木酒造」。昔ながらの酒蔵で酒造りの工程を見学した跡は、代表銘柄のテイスティングを。代々続く定番からシャンパンのような華やかさを思わせる発泡清酒まで、バラエティ豊かなラインナップにも驚かされます。

酒造を見学後、季節に合った日本酒を飲み比べ(鈴木酒造)

 もうひとつは、明治12年創業の「小玉醸造」。レトロなレンガ造りの蔵の中では、秋田を代表する銘柄「太平山」が造られています。テイスティングしながら好みの味を見つけるのは、蔵元訪問の一番の楽しみ。醤油や味噌の蔵元としても知られるここでは、上品な米麹の甘さを感じる味噌や、秋田杉の桶で寝かせた古式醸造の醤油なども、ぜひ試してみたいもの。料理好きにはとっておきのお土産が見つかりそうです。

秋田の底力をライブで体感する

 「泣ぐ子はいねがー、怠け者はいねがー」。そう大声で叫びながら家々をめぐる「なまはげ」は、全国に知られる秋田のシンボル。このツアーでは、そのルーツがある男鹿半島を訪ねます。「男鹿真山伝承館」では、昔ながらの日本家屋に招かれ、なまはげの実演を鑑賞。目の前まで迫り大声で叫ぶなまはげは、想像以上の迫力。家主との絶妙な問答にも、思わず笑いが込み上がります。

「男鹿真山伝承館」では、迫力あるなまはげの実演を体験

 男鹿の夜を彩るのは、「五風なまはげ太鼓ライブ」。気鋭の若手和太鼓集団が、風土や伝説をモチーフにしたオリジナル曲を披露する話題のステージは、男鹿に来たのなら必見。身体に響く太鼓の音色、圧倒的なパフォーマンス……この感動は、体感しなければ味わうことはできません。

一日を締めくくるのは、太鼓ライブ。男鹿を拠点に活躍する若き和太鼓集団の熱いステージに、引き込まれる。

情緒溢れる街並みと自然が織りなす絶景の中へ

 美しい街並みや景勝地に恵まれた秋田。角館かくのだてでは、武家屋敷が立ち並ぶ、情緒あふれる街並みを散策します。黒板塀が続く通りには、武者窓と呼ばれるのぞき窓や、中級武士の生活様式をリアルに伝える簡素な板張りの居間など、当時の面影を残す造りがそこかしこに。フォトジェニックな風景に、カメラがひとときも手放せません。

武家屋敷が立ち並ぶ角館かくのだて。美しい街並みにカメラが手放せない。

 絶景の中に飛び込んだような気分にさせてくれるのは、男鹿半島の二大景勝地、寒風山かんぷうざん入道崎にゅうどうざき。緑の大地と、どこまでも続く青い空、紺碧の日本海……手つかずの自然がおりなす雄大な風景に、心が癒やされます。

海に広がる青い空が印象的な入道崎にゅうどうさき

秋田美人のルーツはここにあり。秋田舞妓のしなやかな踊りを堪能

 秋田と聞いて思い浮かぶのが、「秋田美人」。この言葉は、かつて秋田の繁華街を賑わせていた芸者文化の中で生まれたといわれています。一度は衰退した芸者文化を復活させたのが、「あきた舞妓」。芸者衆で華やいだ旧料亭をみごとにリノベーションした風情ある建物のなかで、舞妓の踊りを観賞します。その季節に合ったよりすぐりの地酒を頼めば、さらに優雅な気分に。見た目も華やかなお弁当を味わいながら、ゆったりと風情に浸ります。

一度途絶えた「あきた舞妓」を復活。「会える秋田美人」
舞妓の踊りと一緒に彩り鮮やかなお弁当も楽しめる。

利き酒師が選ぶ地酒と豪快な名物料理に舌鼓

 おいしいもの尽くしの秋田の旅。夕食には、男鹿名物の石焼料理も登場します。これは、木製の桶に新鮮な魚を入れ、そこに熱々に焼けた石を放り込んで煮立たせる、ユニークな漁師料理。豪快な見た目とは裏腹に味わいは繊細で、日本酒にもよく合います。若手酒販店グループ「酒和从しゅわっと」が厳選した地酒の飲み比べができるのも、このツアーの醍醐味。日頃はお目にかかれない貴重な銘酒を、心ゆくまで楽しんで。

男鹿ホテルでは石焼料理を堪能。漁師料理をアレンジした豪華な一品
地元の若手酒販店グループ「酒和从しゅわっと」が日本酒を厳選
若手酒販店グループ「酒和从しゅわっと」に選んでもらった銘酒とともに、夕食を堪能(男鹿ホテル)
見た目も美しい料理に、つい日本酒がすすむ(男鹿ホテル)

食べて、飲んで、絶景に癒やされ、文化を肌で体験するこの旅。旅を終えるころにはきっと、心が元気になっているはずです。

初夏には、満開のあじさいも<男鹿・雲昌寺うんじょうじ>

境内を埋め尽くす鮮やかなあじさいで知られるのは、男鹿・雲昌寺。毎年、6月中旬から7月上旬になると、千株以上のあじさいが開花します。高台にあるため眺めもよく、話題の絶景スポットです。

秋田新幹線こまち開業20周年 なまはげ&酒っこであきた風情を感じる旅(モニターツアー開催日:2017年7月8日~9日)

【1日目】 みちのくの小京都「角館かくのだて」で武家屋敷街を自由散策~秋田県でもっとも古い酒蔵の一つである「鈴木酒造」を見学~「なまはげ館」でなまはげを体験~「男鹿ホテル」に宿泊。夕食は男鹿名物料理「石焼料理」と「あきたの地酒」を堪能

【2日目】 男鹿半島・最北端「入道崎にゅうどうさき」散策~「寒風山かんぷうざん」で360度の展望を満喫~老舗の蔵元「小玉醸造」にて、橋本五郎氏の講演を聴講~あきた文化産業施設「松下」にて「あきた舞妓」を見ながら昼食~東北三大祭のひとつ「秋田竿燈かんとうまつり」の実演見物と体験

※現在、本ツアーは開催されておりません。

 

芹澤和美
芹澤和美(せりざわ・かずみ)
旅行ライター

 編集職を経て、1996年、中国・上海へ短期留学。帰国後、フリーランスの旅行ライターとして活動。主なフィールドは、98年から通い続けているマカオや、中国語圏、アジア、中米、南アフリカ。主に、旅行雑誌やカード会員誌、機内誌、新聞などで国内外の旅行記事や紀行文を掲載。著書に『マカオノスタルジック紀行』(双葉社)。

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