「巣ごもり便秘」 ヨーグルトとストレッチで改善できるって本当?

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新型コロナウイルス感染拡大の影響で生活が変化し、「巣ごもり便秘」に悩む人が増えている。食事での対策として、ヨーグルトや雑穀が人気だ。ただ、専門家は「運動不足の解消とストレスの発散も忘れずに」と呼びかけている。

コロナ禍で外出減 腸の動き鈍り肌荒れも

東京都内の会社員女性(35)は昨年春以降、会社から在宅勤務を推奨されるようになった。出社は週に2回程度で、体を動かすことも大幅に減った。在宅勤務には慣れたが、体が重く感じ、便秘や肌荒れに悩まされる日も増えた。「ますます外出がおっくうになってしまう」と話す。

帝京平成大教授で消化器内科医の松井輝明さんは、「便秘に悩む人は増えている。コロナ禍で家にこもりがちになり、ストレスや運動不足が原因で『巣ごもり便秘』の人が多い」と指摘。家でじっとしている時間が長くなると、腸が十分働かず便が腸にとどまってしまうという。

森永乳業(東京)が昨年8月、全国の20~50代男女約1万2000人を対象に実施した調査によると、大腸の健康状態に不調を感じている人は37%。具体的な不調は「便秘」が46%で最多だった。便秘に悩む人は男性の30%に対し、女性では59%に上った。「肌の調子が悪い」「全身が不調」も多かった。

女性は女性ホルモンの影響や、男性とは違う内臓の構造から便秘になりやすいと言われている。松井さんは「便秘が長引くと、肌荒れや免疫力の低下など全身に悪影響を及ぼす。改善には食事全体の栄養バランスを考え、幅広い食品を食べて水分を取るとともに、意識して体を動かし、明るい気持ちで過ごしましょう」と話す。

食事・運動合わせて効果

ヨーグルト・もち麦

便秘対策が注目される中、定番食品のヨーグルトや食物繊維の売り上げが好調だ。森永乳業が昨年4月に発売した「ビヒダスヨーグルト 便通改善」は、「大腸の腸内環境を改善し、便秘気味の方の便通を改善する」とうたった機能性表示食品。ドリンクとカップの2タイプ=写真上=で、この1年で累計3000万個を売り上げた。もともとヨーグルトの購入層は女性が多いが、便通に焦点を当てたことで男性にも広がっているという。

電子レンジで作る「もち麦」のカルボナーラリゾット(はくばく提供)

穀物メーカー「はくばく」(山梨)の大麦「もち麦」シリーズは、食物繊維が豊富な上、従来の麦より食べやすく、白米に交ぜて炊いてもプチプチした食感を楽しめる。電子レンジで温めて簡単に作れるリゾットなどの食べ方も提案している。

マッサージ・散歩

便秘対策のセルフケアについて、一般社団法人「日本美腸協会」EXE認定講師で看護師の岩永沙織さんは「便秘には、食事の改善による体の内側と、マッサージなどで体の外側と両方からのアプローチが重要です」と強調する。

マッサージのおすすめは、大腸の形状に沿って、右脇腹を下から上に、左脇腹は上から下に各10回程度さすること。鈍くなっている腸の動きを促す効果が期待できるという。

巣ごもり生活で歩かなくなると、腸を支える筋肉「 腸腰筋ちょうようきん 」が衰え、便秘だけでなく下腹部がポッコリしてスタイルが崩れる原因にもなる。腸腰筋を鍛えるには、自宅やマンションの階段を1段飛ばしで上ると効くが、散歩のときに大股を意識するだけでもいい。「腸の健康を意識して、元気に過ごしましょう」

(読売新聞生活部 福士由佳子)

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