献立アプリが提案する子供が喜ぶ簡単レシピとは

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ホーミールが提供する親子で楽しむ冷凍の幼児食

離乳食を終えた1歳半頃から就学前までの子どもを対象にした「幼児食」のサービスが多彩になっている。子どもの味覚を考慮した冷凍食品や、親子で食べられる献立の提案などがあり、テレワークの普及に伴って家で料理する機会が増えた親の負担軽減にもなりそうだ。

「うちの子パンしか食べない」偏食の悩みに応える

神奈川県秦野市の主婦、渡辺栞菜さん(28)は、もうすぐ2歳になる長男の食事に頭を悩ませている。「パンしか食べない時があるなど、むらが出てきた。栄養のバランスが心配」と話す。食事中に遊び出すなど、ストレスを感じることもあるという。

管理栄養士の太田百合子さんは「幼児期は味覚やそしゃくの力が未発達で、成長に欠かせない栄養への配慮も必要。大人と同じ食事にスムーズに移行するためにも幼児食は大切」と話す。

だが、食体験が少なく、気分にむらが出がちな幼児期には、偏食や食べむらがあるなどの悩みも多い。こうした親の悩みに応えるサービスが次々と登場している。

日本食生活総研(神奈川)は2020年11月、主に2~6歳児向けの冷凍おかず通販ブランド「ルーチェ」を創設した。幼児期に必要な栄養に配慮したメニュー約20種を用意。例えば、豚肉のハンバーグには食物繊維が豊富なおからパウダー、自然な甘みのレーズンを加えている。使いやすいように1食分ずつ包装し、加熱時間は2分程度に設定。食べる楽しさを感じられる「お子様ランチ」風のものや、ライスバーガーもある。

昨年9月に開催されたルーチェの試食会。子どもたちの感想もメニュー開発に生かしている

同社代表の窪田みゆきさんは、2人の娘が保育園児だった頃、多忙で思うように食事を作ってあげられなかった経験がある。「申し訳ないと感じたこともあった。子どもと触れ合う時間を持つための時短ツールとして利用してもらえたら」と話す。

管理栄養士にチャットで相談

幼児向け冷凍食品の開発と販売を行う「ホーミール」(東京)は昨秋、子どもの食や生活習慣をスマホに入力して診断し、その子に合った食事を定期的に届ける事業を開始。約1万6000人が診断を受けた。偏食などの悩みが多く寄せられたため、管理栄養士らがチャットで相談に乗るサービスも実施している。

同社の食事は、親子で一緒に食べられる量をパックしている。代表の鬼海翔さんは「大人もおいしいと思えるように食材のうまみを生かした調理を心がけている」と話す。

献立を提案するアプリ「ミーニュー」は昨年7月、子どもの年齢を入力すると大人も一緒に食べられる主菜、副菜、主食からなる「おやこども献立」を表示する機能を加えた。刺激が強い料理や誤嚥ごえんの恐れがある食材などを避け、調味料の使い方や食材の切り方を工夫した幼児食のメニュー約1000種を用意した。

ミーニューの「おやこども献立」

アプリのダウンロード数は約110万件で、約4割が「おやこども献立」の機能を利用する。アプリを配信する「ミーニュー」(岡山)の社長、三宅伸之さんは「新型コロナウイルスの影響で親が料理する機会が増え、栄養バランスへの意識が高まっているのでは」と、分析している。

お手伝いや好きな食器で食事を楽しく

子どもに食事させる際に心がけたいことを、太田さんに聞いた。

幼児食は歯が生えそろう前の前期と、生えそろってからの後期に分かれる。特に前期の1~2歳くらいは、軟らかめに調理したい。

繊維が多くてかみ切りにくい食材は無理に食べさせようとしなくてもいい。薄味を心がけ、食材のうまみを生かすように工夫する。「親が市販の幼児食を食べ、軟らかさや味付けの目安を知るのもいいでしょう」

食べる意欲を高めることも大切だ。好きな食器を選ばせたり、手伝いができる年齢なら食材に触れさせたりして、食への興味を促したい。誤嚥や窒息の危険を避けるため、口に食べ物が入っている時は座らせよう。「親が楽しそうに食べていると、子どもも楽しくなります。親も子も頑張りすぎず、食事が楽しいと感じてもらうのが一番大切です」

(読売新聞生活部 野倉早奈恵)

*写真は各社提供

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