篠原ともえさん BE CREATIVE

国際女性デー

国際女性デーにちなみ、メッセージを寄せた篠原ともえさん 大手小町 読売新聞

OTEKOMACHI(大手小町)では3月8日の国際女性デーに合わせ、女性の活躍やダイバーシティー&インクルージョンの推進に大切なことは何か、メッセージを寄せてもらいました。

小さい頃から絵を描くことが好きでした。10代からタレント、歌手として活動しながら、高校はデザイン学科を選び、大学でファッションを学びました。昨年7月に開いた初の個展では、サステナビリティーと向きあい、廃棄予定の生地で作った作品を展示しました。

これまで歌手の松任谷由実さんやアイドルグループの嵐のコンサートの衣装なども担当し、衣装の仕事をする中で、残布の問題は心にひっかかっていました。美しい衣装を作る裏で、大量の布やサンプルが捨てられている。着物のお針子をしていた祖母から引き継いだ着物をほどいた際、布を余さず使う合理的な形と作りに感動した経験から、自分なりの方法でこの課題に向き合いたいと思いました。廃棄される運命にあった四角の生地を、極力余りが出ないようつなぎ合わせたドレスを作りました。

展覧会に足を運んでくださった方から、「自分も育児の合間にお裁縫を始めたい」とか「今の仕事をがんばりたい」とかたくさんの声を頂いたんです。私がものづくりをして、クリエイティブになることが、誰かの刺激になっているとわかってうれしかったですね。

国際女性デーに向けて、「BE CREATIVE」というメッセージを発信したいです。私の活動に刺激を受けてくださる方がいるように、私も、誰かがインスタグラムで発信するおいしそうな料理の写真にひかれたり、身近な人の選ぶ言葉の美しさに心をつかまれたり、メールで送られてきた整った企画書に心底感動したり。いろんな人のクリエイティブから刺激を受けて生活しています。誰もが、何かでクリエイティブになれる。互いに共鳴、刺激し合って世の中は回っているのだと思います。

今は、衣装やテキスタイル、パッケージなどのデザイン、商品のブランディングなどの仕事をしています。10代の頃、ポップな衣装で自分をプロデュースし、魅力的な部分をどうしたらひきだせるかと考えていたように、今は、「その人の、その商品の一番のチャームポイントは何だろう?」と考えています。

篠原さんがパッケージデザインを手がけた「モイストラボBBエッセンスクリーム」(左)と鳥取県のブランド米「星空舞」 大手小町 読売新聞
篠原さんがパッケージのデザインを手がけた「モイストラボBBエッセンスクリーム」(左)と鳥取県のブランド米「星空舞」

今月発売になる化粧品のパッケージデザインを手がけたのですが、木々の風景や鳥をモチーフにしました。オフィスを構えるようになって、通勤時に眺める緑や、窓の外から聞こえてくる鳥のさえずりが、なんてすてきなんだろうと感じています。日常にあるわくわくをデザインしました。鳥取県とコラボレーションしたブランド米の限定パッケージには、藍色で星空を描きました。

デザインする作品がモノクロの色遣いになることが多く、「自分っぽくないんじゃないか」などと悩んだ時期もありました。でも、変わっていく自分も楽しんでもらおうと思えたら、吹っ切れました。絵も描きたいし、ファッションもプロダクトも手掛けたい。今、版画を習っているんです。ひとつひとつ丁寧に向き合いながら、クリエイティブに、前に進んでいきたいですね。

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篠原 ともえ (しのはら・ともえ)
デザイナー/アーティスト

1995年、歌手デビュー。文化女子大学(現・文化学園大学)短期大学部服装学科デザイン専攻卒。映画、ドラマ、舞台など歌手・女優活動を経て、現在はイラストレーター、テキスタイルデザイナーなどとして、企業とコラボレーションするほか、衣装デザイナーとしてアーティストの衣装を多数手がける。2020年、夫であるアートディレクターの池澤樹さんと共にクリエイティブスタジオ「STUDEO」を設立。