お肉みたい!「大豆ミート」の失敗しないおいしいレシピ

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大豆ミートのなすキーマカレー

大豆を主原料として、本物の肉の味と食感に近づけた代替肉「大豆ミート」の人気が高まっています。カロリーやコレステロールが少ない反面、たんぱく質などの栄養素が豊富で、健康志向の女性たちの支持が拡大しています。フードコーディネーター・料理研究家のあまこようこさんに、大豆ミートをおいしく食べるコツとレシピを教えてもらいました。

大手食品メーカーが続々発売

大豆ミートは、油分を搾った大豆を繊維状にし、本物の肉のように加工したもの。カロリーが肉の4分の1から2分の1程度と低い一方、たんぱく質が豊富で、肉には含まれていない食物繊維も摂取できます。ヴィーガン(完全菜食主義者)向けの健康食品などとして、数十年前から市販されていましたが、ここ数年、マルコメ「大豆のお肉」シリーズをはじめ、伊藤ハム「まるでお肉!」シリーズ、大塚食品「ZEROMEAT(ゼロミート)」など、大手食品メーカーが相次いで大豆ミート商品を発売し、スーパーやコンビニエンスストアなどで手軽に購入できるようになりました。

人気が高まっている大豆ミート(写真は、マルコメ「大豆のお肉 フィレタイプ」)

ファストフードや外食チェーンなどでも、大豆ミートをメニューに取り入れるところが増えています。あまこさんは「最近の大豆ミートは、味と食感が本物の肉により近づいていると感じます。本物の肉には、身が硬くて食べづらいものがありますが、大豆ミートはとても軟らかくて、子供やお年寄りも安心して食べられるのが特徴です」と話します。

マルコメ「大豆のお肉」の2020年度上期の売り上げが当初計画比5割増となるなど、大豆ミートの需要が拡大しています。最近の人気ぶりは、消費者の健康志向の高まりに加えて、家畜動物を飼育して肉を生産するより、大豆など植物由来の食材で代替肉を生産する方が、温室効果ガスの排出を大幅に抑えられるため、環境負荷の小さいサステナブル(持続可能)な食品として、世界的に注目を集めていることが背景にあります。矢野経済研究所の推計によると、大豆ミートを含む代替肉の世界市場規模は、20年の約2572億円から、25年には約6732億円に拡大する見通しです。

あまこようこさん

揚げ物にすると失敗しない

大豆ミートには、ハンバーグやミートボール、唐揚げなどに調理済みの商品も多いですが、あまこさんは「味のついていないタイプの大豆ミートをお肉代わりに使って、『家庭の味』に挑戦してみては」と提案します。

料理の素材として使う大豆ミートには主に、水やお湯で戻してから使う乾燥タイプと、そのまま使えるレトルトタイプがあります。どちらもまずは下味をしっかり付けるのが、おいしい料理を作るコツ。「大豆ミートに食べ慣れると、牛肉や豚肉を食べた時に『こんなにクセがあるのか。でも、このクセがおいしさのもとでもあるんだ』と感じるんです。でも、逆にふだん牛肉や豚肉を食べている人は、そのクセやうまみに慣れてしまっているので、大豆ミートに少し物足りなさを感じるかもしれません。そこで、大豆ミートにしょうゆやお酒をもみ込んだり、コンソメスープで煮込んだりして下味をつけます。それで調理すれば、大豆ミートをよりおいしく食べられるはずです」

あまこさんのおすすめは、揚げ物にすること。「揚げ物なら、調理に失敗することはまずありません。大豆ミートは水分が少ないので、カリッと揚がります。本物のお肉と区別のつかない、すごくおいしい揚げ物が出来上がりますよ」

あまこさんに、大豆ミートを使って手軽に作れる料理を紹介してもらいました。

【大豆ミートのヤンニョムチキン】

大豆ミートのヤンニョムチキン

〈材料(2人分)〉

◇大豆ミート(ブロックタイプ)90g
◇(A)しょうが(おろし)小さじ、しょうゆ小さじ2
◇(B)片栗粉大さじ2、薄力粉大さじ1、水小さじ2
◇(C)コチュジャン大さじ2、ケチャップ大さじ1/2、にんにく(おろし)少々、みりん大さじ2、しょうゆ大さじ1
◇揚げ油(適量)

 〈作り方〉

(1)大豆ミートに(A)をまぶし、(B)を加えて混ぜる。3〜4個の大豆ミートを1つになるように軽く握ってまとめる。
(2)180度の油で(1)をきつね色になるまで揚げる。
(3)フライパンに(C)を入れて一煮立ちしたら(2)をあえる。

「大豆ミートに下味をつけて揚げるときに一口大にくっつけて揚げるのがポイント。コチュジャンだれはピリ辛なので、サニーレタスに包んで食べるのもおすすめです」(あまこさん)

 【大豆ミートのなすキーマカレー】

大豆ミートのなすキーマカレー

〈材料(1人分)〉

 ◇大豆ミート(ミンチタイプ)100g
◇玉ねぎ1/4個
◇にんじん1/3本
◇なす1/2本
◇ピーマン1個
◇ご飯1人分
◇レタス適量
◇トマト(一口大)適量
◇(A)カレールー30g、ウスターソース大さじ1/2、にんにく(おろし)小さじ1/4、しょうが(おろし)小さじ1/4、オリーブオイル大さじ1、水150ml

 〈作り方〉

 (1)玉ねぎ、にんじんはみじん切りに、なす、ピーマンは1.5センチ角に切って、なすは水にさらして水気をきっておく。
(2)耐熱ボウルに(A)を全て入れて混ぜ合わせ(ルーは固まりのままでOK、(1)と 大豆ミートを加え、混ぜ合わせる。
(3)(2)をラップはかけずに電子レンジ(600W)で2分加熱し、一度混ぜ合わせ、再び4分加熱して混ぜ合わせる。
(4)器にご飯を盛り、(3)を半量かけ、レタス、トマトを添える。

 「材料をレンジにかけるだけで簡単に作れるキーマカレー。野菜のうまみと甘みがたっぷりで、冷めてもおいしく食べられます」(あまこさん)

(取材/読売新聞メディア局 田中昌義)

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あまこ ようこ

フードコーディネーター、料理研究家。料理スタジオ「amacoven」を主宰し、人気テレビ番組のフードコーディネートや、メニュー開発、料理撮影などを手掛ける。「おいしく、楽しく、華やかに!」をモットーに、SNSなどでメディア映えするレシピを提案している。