2020年の忘年会、コロナで自粛する?新しいスタイルでやる?

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写真はイメージです

年末が近づくと、例年なら多くの職場で忘年会や納会が企画されます。ところが今年は、新型コロナウイルスの感染拡大という事態を受けて、開催すべきか見送るべきか、開催するならどんな方法があるかと、職場の責任者や幹事らは頭を悩ませているようです。読売新聞の掲示板サイト「発言小町」にも、忘年会開催の是非について意見を求める投稿が寄せられました。長年の慣習だった忘年会も、今年は形を変えざるを得なくなっているようです。

「せめて忘年会だけは」と仮予約したが…

「今年の忘年会どうされます?」というタイトルで発言小町に投稿したのは、東北地方のある都市で営業所長をしている「ま-てん」さん。社員、パートを含めて40人ほどが働く営業所で、例年、忘年会を含めて年3回程度、職場のメンバーの大半が参加する宴会を開いてきました。でも、今年は新型コロナの影響で、一度も開けないまま。「せめて忘年会だけは」と、夏に市内にある温泉旅館の宴会場を仮予約しました。

「お陰様で、そこまで(業績が)下がることもなく、8月ぐらいからはほとんどのパートさんに残業対応をお願いしている状況で、皆さん、だいぶ疲弊しています。どこかで発散できる場を設けたいのです」とトピ主さんは言います。忘年会を開催する場合には、個別の御膳を用意し、お酌などは禁止。いつもは関東や隣県などから役員も参加していたのを、今年は営業所の従業員だけにするなど工夫をするつもりですが、「いまだに大人数で集まっての宴会などは風潮的にどうなの?という感じが否めません。やるべきか、やめるべきか、皆さんからご意見をうかがいたい」と率直に問いかけました。

このトピに20件余りの反響がありました。

来年3月まで続く会食自粛

「我が社は通達で、来年3月末まで職場内主催の会食は自粛となりました。とても良いです。有志でしたい方は、自己責任でお店を選択するようにって」と書き込んだのは、「けちゃっぷ」さん。

「まだ厳しいです」という意見を寄せたのは、「ビール党」さんです。「地方都市でも数人の外食は目にしますが、多人数での飲食はNG。知り合いがコンペの後の飲食で多人数集まっていたところ、それを見た人に通報されたとか……。周囲の目が厳しいです。都市部を往来した後は2週間自粛と言われ、以前より心理的には窮屈な気持ちです」と打ち明けます。

飲食を伴う場面では、「三つの密(密閉、密集、密接)」を避けるのが難しいなどとして、慎重な対応を求める意見が目立ちます。

互助会費用でグルメギフトにした例も

「会社で社員イベントのために日々積み立てていた互助会費用が、今年は『選べるグルメギフト』になりました」と報告したのは、「ふーく」さん。「自宅でおいしいものを食べて、英気を養って欲しい。コロナがおさまってから、また皆でイベントに参加して楽しみましょう」という趣旨だったそう。「身内に高齢者や医療従事者がいたならば、どんなにリスクが低減するように準備を重ねてくれたイベントでも、参加できない人もいます。私は、選べるグルメギフト、うれしかったです。『やるな、総務!』と称賛しています」と語っています。

金一封を配った会社も

例年、全従業員を対象にした宴会を創業日付近と年末に開いてきたという「コロナにコテンパン」さんの勤め先でも、宴会は中止になったそう。その代わり、創業日のある月には、従業員全員に金一封(5000円)が配布され、仕事終わりを午後4時に早め、休日も増やす粋な計らいがあったそう。「各支店で飲み会好きな人たちは声をかけ合い、パートさんたちも連れだってカフェに行ったりしたようです。皆が力が抜けて楽しそうでした」

結局、トピ主さんは忘年会を中止し、仮予約していた宴会場にはキャンセルの連絡を入れることに。「本社と相談し、最終的に1人当たり予算5000円の飲食代を会社が負担。各自が好きな店で好きなものを好きな人と食べるということにしました」と報告しています。

オンライン忘年会支持は少数派

会議室や住宅などの貸し借りを仲介する株式会社「スペースマーケット」(本社・東京都新宿区)が10月、20~50代の会社員約500人を対象に実施したインターネット調査では、66.1%の人が、4月の緊急事態宣言以降、職場の人との飲み会に参加していないと回答。今年の忘年会に参加する場合、希望する参加方法として、「対面開催」が70.0%に上り、「オンライン開催」(30.0%)を大きく上回りました。適切な参加人数を質問したところ、「5~10人」が47.4%で最多となり、10人以下での開催が適切だと回答した人が77.9%に達しています。

レンタルスペース・宅配寿司、専用サイトで新しい提案も

スペースマーケットは同社のウェブサイトで、貸し切り忘年会ができるレンタルスペースを紹介しています。感染症対策を推進しているスペースの検索項目を追加し、除菌グッズの有無や換気の可否、清掃頻度などを事前に確認できるようにしています。

宅配寿司すしチェーン「銀のさら」では、会社の仕事納めシーズンに向けて、専用サイトを開設。在宅勤務の社員や出社中の社員がオンラインでつながりながら、それぞれ「1人前おけ」の寿司を楽しむといった新しいスタイルの納会を提案しています。

居酒屋しぶやくん渋谷店(東京都渋谷区)では、12月29日までの期間限定で、「チョコっと1時間忘年会コース」を提供し始めました。これまでも、席数を減らし、来店客には入店前の消毒をしてもらうなどして営業してきましたが、このコースでは、来店客に「忘年会感染対策5か条」を読んでもらい、「長時間」「大きな声」「接触」にならないように呼びかけています。宴会コースが1時間で終わるように、お通しと4品の料理を一度に提供。1人分1500円(税別)で3人から利用可能といいます。

全国の新規感染者が11月18日には過去最多を更新。例年当たり前だった忘年会をどうするのか。形を変えるとしたらどうすれば良いのか。判断の分かれるところのようです。

(読売新聞メディア局編集部 永原香代子)

【紹介したトピ】
今年の忘年会どうされます?