ルイボスティー、おいしくなって女性に人気

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南アフリカ原産のハーブティーの一種・ルイボスティー。紅茶のような華やかな香りが楽しめ、ビタミンやミネラルが豊富な一方、カフェインが含まれていないことなどから、健康志向の女性の間で人気が高まっています。かつては、独特のクセのある風味を苦手とする人が少なくありませんでしたが、最近は、飲みやすく改良された商品が続々と発売されており、より親しみやすい飲み物になっています。

市場規模、3年で1.8倍に

ルイボスは、南アフリカ・セダルバーグ山脈の高原地帯で栽培されているマメ科の植物。世界でも、朝晩の寒暖差が時に30度以上になり、降雨量の少ない過酷な環境のこの地でしか育たないとされています。

南アフリカでは古くから健康効果をもたらすハーブティーとして飲み継がれ、日本でも1980年代に広く紹介されるようになりました。ここ数年は、健康志向の高まりとともに需要が大きく伸びており、調査会社インテージSRIの調査によると、2019年のルイボスティーの国内市場規模は、3年前(16年)の約1.8倍に達しています。

ストレスため込んだ人におすすめ

「新型コロナウイルスの影響で、心身にストレスをため込んでいる人が増えています。そんな人におすすめなのが、ルイボスティーです」。そう話すのは、ルイボスティーを長年愛飲しているという管理栄養士・美容アドバイザーの豊田愛魅まなみさん。

豊田さんによると、ルイボスティーに特徴的なのは、SOD様酵素(スーパー・オキシド・ディズムターゼ様酵素)が含まれていること。「SODを直訳すると『活性酸素を取り除く酵素』。このSOD様酵素やポリフェノールといった抗酸化成分が豊富に含まれていることです。心身がストレスを受けると、体内の活性酸素が増加します。増え過ぎると、動脈硬化や糖尿病など生活習慣病の原因にもなります。SOD様酵素やポリフェノールは、その活性酸素を取り除く手助けをしてくれるというわけです」

カフェインが含まれていないのも特徴の一つ。「お茶は全般的に、ビタミンやミネラル、ポリフェノールといった栄養素が豊富な一方で、カフェインも含まれています。だから、夜に飲むと、なかなか寝付けなくなってしまう人もいます。でも、ノンカフェインのルイボスティーなら、就寝前のリラックスしたい時間に飲むことができます。妊婦や幼児が飲んでも安心です。

ハチミツ、寒天使ってゼリーに

紅茶をティーバッグでいれる際、バッグを長時間、お湯や水に浸していたら、渋みが強くなってしまい、おいしく飲めなかった。そんな経験をした人も多いのでは。「ルイボスティーは、カフェインが含まれていないだけでなく、渋みのもとになるタンニンの含有量も少ないので、渋みが出にくいんです。自分でいれたコーヒーや紅茶をタンブラーに入れて持ち歩く人も多いと思いますが、ルイボスティーなら、ティーバッグをタンブラーに入れっぱなしにして持ち歩いても、後で『渋くなって飲めない』ということはまずありません」

ルイボスティーをゼリーにして食べるのもおすすめ(写真提供:ユニリーバ・ジャパン)

アイスでもホットでもおいしく飲めるルイボスティーですが、豊田さんは「ゼリーを作ってみては」と勧めます。ハチミツと寒天を使って「ルイボスティーゼリー」にすると、オリゴ糖や食物繊維などがたくさん取れて、腸内環境が改善され、便通が良くなるそうです。「ただし、生後1歳未満の乳児は、ハチミツを食べると、便秘やほ乳力の低下などをもたらす『乳児ボツリヌス症』にかかる場合があります。1歳未満の赤ちゃんには、ハチミツやハチミツ入りの飲料・お菓子などは与えないようにしましょう」

コロナ禍によって自宅で過ごす時間が長くなり、『おうちカフェ』を楽しむ人が増えています。豊田さんは「コーヒーや紅茶を飲み続けるよりも、午前中はコーヒーや紅茶、お昼から夕方以降はルイボスティーといったように、時間帯を分けて飲んでみるといいと思います。ストレスをためないように生活のリズムを整えるという意味でも、ルイボスティーを『おうちカフェ』の選択肢の一つに入れてみてはどうでしょうか」と話しています。

飲みやすさ向上、商品続々

飲料メーカーやお茶専門店などは、飲みやすさを打ち出したルイボスティー商品を発売し、市場の拡大を図っています。

伊藤園(本社・東京都渋谷区)は3月、600ミリ・リットル入りペットボトル飲料「ヘルシールイボスティー」(希望小売価格:140円=税別)を発売しました。香料、着色料、保存料は無添加で、茶葉の雑味を出さないドリップ抽出を採用し、すっきりと飲める後味に仕上げました。

伊藤園「ヘルシールイボスティー」(左)とハイピース「ルイボスティー」

ハイピース(本社・福井県越前町)の「ルイボスティー」(330ミリ・リットル入り、参考小売価格:110円=税別)は、2002年に販売が開始された人気の定番商品です。越前山系を源流とする水を使用。小容量のペットボトルで持ち運びにも便利です。

リプトン「ストロベリールイボス」(左)と「バニラルイボス」

ユニリーバ・ジャパン(本社・東京都目黒区)は9月、「リプトン」ブランドのルイボスティーのティーバッグ商品「ストロベリールイボス」「バニラルイボス」(価格:各350円=税別)を発売。イチゴの甘酸っぱい香りとミントの香りを同時に楽しめる「ストロベリー」は、好みのフルーツやドライフルーツを入れてホットで飲むのがおすすめ。「バニラ」は、ミルクと砂糖を加えて濃厚なミルクティー風にすると、ルイボスの風味をいっそう楽しめます。

ルピシア「ピッコロ」(左)と「ルイボス ポワール」

世界のお茶専門店「ルピシア」(本社・北海道ニセコ町)で人気のルイボスティーは、「ピッコロ」(50グラム缶入り・価格:1010円=税込み)。ベリー、アプリコット、ハニーの香りをブレンド。ミルクを加えてもおいしく飲めます。11月1日発売の「ルイボス ポワール」(数量限定。50グラム限定デザイン缶入り・価格:1100円=税込み)は、ラフランスをイメージした香りで、やわらかな飲み心地が特徴。

(読売新聞メディア局 田中昌義)

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豊田 愛魅(とよだ・まなみ)
管理栄養士・美容アドバイザー

東京家政大学卒業後、オーガニックカフェで管理栄養士としてメニュー開発を行う傍ら、テレビやラジオなどに出演。その後、美容業界のマーケティングなどにも携わる。食品会社をはじめとする企業とのタイアップや美容ライターとしてのコラム執筆、セミナー・講演活動など、幅広い分野で活動中。「ずぼやせ」(光文社)、「美人をつくる栄養レッスン」(朝日新聞出版)、「にんじんドレッシング健康法」(アスコム)など著書・監修書多数。オフィシャルブログ