子どもの予防接種は「不要不急でない」、10月からロタワクチンも

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ロタウイルスのワクチンを飲む乳児(くろさわ子ども&内科クリニック提供)

ロタの定期接種、原則無料

感染症が流行しやすい冬がやってくる。今年は10月からインフルエンザワクチンの接種が始まり、乳幼児のロタウイルスワクチン接種が原則無料になった。子どもの予防接種について、改めて知っておきたい。

毎年インフルエンザの流行期が近づくと、東京都国分寺市の「くろさわ子ども&内科クリニック」には大勢の親子連れがワクチン接種に訪れる。今年は例年よりやや早い10月初旬からワクチン接種を始めた。まだワクチンの供給量は少ないが、接種希望者は多いため、かかりつけの子ども以外への接種は待ってもらっているという。院長の黒沢サト子さん(76)は「今年は新型コロナウイルスの影響で、インフルエンザにも感染したくないと思う人が特に多いのではないか」と話す。

一方、新型コロナ感染への懸念から、医療機関の「受診控え」は今後も続くとみられる。同クリニックの受診者も例年の半分以下だが、黒沢さんは「子どものワクチンは不要不急ではない」と呼びかける。

同市の会社員、渡辺幸子さん(28)は生後2か月の長男 陽保たかやちゃんの予防接種のため、10月中旬に同クリニックを受診。ロタウイルス、B型肝炎など4種類のワクチンを受けた。

渡辺さんは「コロナも心配だが、ワクチンを打たないと、もっと重い病気に感染してしまう可能性もあると思う。スケジュール通りにワクチンを接種していきたい」と話す。

ワクチンごとに、推奨される接種時期は異なる。特に厳密に決まっているのが、発熱や下痢などを引き起こすロタウイルスに対するワクチンだ。5歳頃までに大半の子どもが感染するとされ、接種しておけば重症化のリスクを減らせる。ワクチンは飲むタイプで、接種回数は2回と3回の2種類がある。接種期間は薬の種類により、生後6週~24週か、6週~32週と決まっている。この時期を逃すとワクチンによる副反応が強くなるため、接種できなくなる。

ロタウイルスのワクチンは、10月から予防接種法に基づいて国が接種を勧奨する定期接種となり、原則無料に。任意接種だったこれまでは3万円前後の自己負担が必要で、特に地方の接種率が低かった。

1歳前後までに10種類、スケジュール確認を

1歳前後までに受けるべきワクチンは約10種類ある。NPO法人「VPD(ワクチンで防げる病気)を知って、子どもを守ろうの会」理事長で小児科医の菅谷明則さん(64)は、「生後2か月になったらワクチンデビューと覚えておいてほしい」と話す。

ワクチン接種についての詳しい情報は、同会ホームページに掲載されている。また、接種時期や回数、間隔などを知るのに便利なのが、同会提供のスマートフォン用無料アプリ「予防接種スケジューラー」。各ワクチンの解説のほか、接種済み・接種予定をチェックできる一覧表機能などを備えている。

ほかにも、自治体が提供するアプリなどもあるので、上手に活用したい。

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