生理不順、デリケートゾーンのかゆみ…間違いだらけの対処法

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生理についてオープンに語ろうという機運が高まっていますが、産婦人科医の宋美玄さんは、「女性が自分の体のことを意外とわかっていない」と指摘します。そこで宋さんは、女性特有の不調について医学的に正しい知識をまとめた「医者が教える 女体大全」(ダイヤモンド社、1300円税別)を出版しました。

宋さんは東京・丸の内にクリニックを開業し、生理不順や生理痛など働く女性の体の悩みに寄り添ってきました。診療からわかってきたのは、「不調があっても我慢したり、方向違いのケアをしたりしている」という現状でした。

生理ぐらいで」なんて思わないで

「生理がたまにしか来ないけど、これが私のペースですよね?」
「ピルがいいって勧められたけど、副作用が心配」
「最終的には、不妊治療すれば授かりますよね」

同書では、「生理」「ホルモン」「妊活」「子宮」「性器」の5項目にわけて、「都市伝説」のように広がっているこうした誤った認識をただし、不調への対処法を示しています。

例えば、生理は「周期が24~38日」「期間は3~7日」「量は1度の周期で20~140ミリ・リットル」が正常です。その範囲外の場合は、「『個性』ではなく、病気のサインかもしれません」と、宋さんは注意を促します。「経血量が多く、生理中は必ず黒いズボンをはき、替えのズボンを持ち歩くようになるまで我慢する人もいます。でも、生理痛や生理不順を我慢したり見過ごしたりせず、医療機関にかかっていいのです。『生理ぐらいで』という考え方は捨てましょう。服薬などによる解決策があるのですから」

受診する場合は、ひとくちに産婦人科といっても専門分野が多様なため、医療機関のホームページで診療の内容を確認しましょう。

「妊活」についても、「温活や骨盤のゆがみをとるケアを勧める人がいますが、デマに振り回されないで」と、呼びかけます。芸能人が40代で出産したニュースなどから40代での妊娠に希望を持つことについても、30代後半から卵子の老化が始まり、40代では妊娠、出産に至るケースは少ないという現実を知っておかなければなりません。

また、デリケートゾーンのケアも誤解が多いようです。「ちゃんと洗っているのに、かゆみやにおい、蒸れなどの不快感がある」という人の中には、洗い方がよくないケースも。「お湯だけで洗うのがいいと思っている人もいますが、それでは経血やおりものによる汚れは落ちません。ボディーソープでは刺激が強いこともあるので、専用のソープで洗うことをお勧めします」

宋さんは、「残念ながら学校の性教育では、生理の正常な周期やバースコントロールなど実生活で必要な知識を得られないことが多い。自分の体に目を向け、医学的に正しい情報を基に大切にケアしていってほしいですね」と話しています。(読売新聞メディア局 小坂佳子)

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