死別3年で再婚プロポーズ、その非情さが怖い?

News&Column

再婚カップルの割合が増えています。でも、前の結婚との区切りをどう考えるかなど、難しい問題もあるようです。読売新聞の掲示板「発言小町」には、「奥さまが亡くなってから3年足らずで私にプロポーズしてくるその非情さが怖い」と相手の女性から断られたという体験談が寄せられました。幸せな再婚を成就させるにはどうすべきなのか、婚活アドバイザーに聞きました。

「あなたは非情だ」のタイトルで投稿してきたのは、アラフォー男性のトピ主「浩二」さん。子どもには恵まれませんでしたが、仲むつまじく暮らしていた妻を3年ほど前に亡くしました。その後、仕事関係で知り合った女性と交際。結婚を申し出たところ、その女性から「亡くなってからの2~3年間は供養の期間のはず」などと言われ、断られました。男性は発言小町で「再婚は死別から何年後なら許されるのでしょうか。私の言動はそんなに非常識でしたか」と尋ねました。

このトピに80件のレスが寄せられました。プロポーズを断った女性を擁護する意見も少なくありません。

「私がもし先に死んでも3年もすれば……」

「不安になったのかもしれませんね」というタイトルで書き込んだのは「パフェ」さん。「あなたに対して少なからず好意を持っていたとしても、いざプロポーズをされてしまうと『奥さんを亡くして3年でプロポーズ。じゃあこの人は、私がもし先に死んでも3年もすれば他の女性に求婚するんだろうなあ、なんだかな」とに落ちない気持ちをつづります。

自身も妻と死別した男性とのお見合い経験があるという「合う人を探せばいい」さんは、「私もその女性と同じように感じる可能性がある」と言います。「あなたより(死別の)年数がたっていた人なのですが、独特の重い暗い雰囲気を醸し出していて、無理だったな」と振り返ります。

「ご縁があれば、すぐに結婚したっていい」

プロポーズをした男性に同情を寄せる内容もあります。

「いなちゃん」さんは、「配偶者が亡くなった場合、どのくらいで立ち直って次に行けるかは人によります。私は、それが短期間であっても、薄情とは思いません」と男性を擁護します。むしろ、「非情だ」と男性を非難した女性に対し、思いやりが足りないと指摘します。

自身ががんを患っているという「ロニー」さんは、「主人を一人のこして死ぬかもしれないと覚悟したことがあります。一人で悲しく過ごしているより、もう一度誰かと寄り添って穏やかな余生を送ってほしい、わたしはそう思うタイプです」と死別後の再婚を勧めます。「ご縁があるなら、すぐに結婚したっていい」としています。

再婚はしないほうがいいケースも

厚生労働省の発表によると、夫妻とも再婚、またはどちらか一方が再婚の割合は上昇傾向にあり、婚姻総数のうち26.8%(2016年度)を占めます。死別でシングルになった人や離婚でバツイチになった人が、再婚する場合、どんなハードルがあるのか、幸せな再婚生活にはどのようなプロセスが求められるのか、婚活アドバイザーの植草美幸さんに聞きました。

再婚を考えるとき、〈1〉離婚の場合〈2〉死別の場合〈3〉子どもがいる――の三つで異なります。〈1〉の場合は、離婚が成立する前から別のパートナーとの結婚を考えている人も少なくありません。すぐに、結婚相談所に登録して、再婚相手を紹介してほしいという人もいます。〈3〉の子どもがいる場合は、子どもが幼いうちに再婚を考えるというケースです。「お父さんがいなくて寂しい」という子どもを気づかい、再婚を急ぐ人もいます。

〈2〉の死別の場合は、亡夫(亡妻)のことを引きずっているうちは、再婚はおすすめできません。10年以上前に夫を亡くし、「再婚したい」と相談に訪れているのに、「亡くなった夫は良い人だった」「私はとても愛されていた」などと思い出話ばかりする女性がいました。こんな調子では再婚相手にも失礼だし、幸せな再婚生活を送ることはできません。前のパートナーとの思い出については割り切ることが大前提となります。

写真はイメージです

「今度はもっと幸せになりたい」

では、再婚したいと考えたとき、どのような心構えが求められるのでしょうか。

植草さんは「前のパートナーと似たようなタイプにひかれてしまうことも珍しくありません。まず、前のパートナーの嫌だったところを書き出してみることです」と話します。

「お金にだらしない」「酒癖が悪い」「口うるさい」など、どうしても譲れなかった部分をいくつかリストアップします。再婚を考えている相手が、これに重なるようなら、再婚は踏みとどまるべきです。

初婚の場合は、「結婚=ドリーム」「結婚=ハッピー」という考えの方が多いと思いますが、再婚者はもっと冷静に「結婚=生活プラン」ととらえる人が多いようです。だから、「子どもは2人ほしい」「妻に専業主婦でいてほしい」「夫の年収は600万円以上が条件」など具体的なライフスタイルを思い描いています。

相手が、バツイチに対する偏見を持っているようなら、離婚の経緯について疑問に思ったことは何でも聞き出し、お互いが納得することが大切です。「たとえ1回目の結婚が失敗だったからといって、“結婚に向いていない人”と相手のことを切り捨てるのはナンセンスです。むしろ、結婚を前提とせずに、何人もと恋愛をしたり、同棲を続けたりしている人のほうが不誠実なのですから」と植草さん。

「死別でも離婚でも、幸せな再婚生活を送るためには、『今度はもっと幸せになりたい』という気持ちを相手に伝えることです。生涯で3回結婚したマリリン・モンローは、インタビューに『私は好きになったら結婚する』と答えていました。そんな純粋な気持ちも持ち合わせてほしいと思います」と植草さんはアドバイスします。

結婚式や婚姻届がゴールではなく、スタートだとわかっているのは、再婚組の強みなのでしょう。時期というよりも、「この人と添い遂げたい」と自分が思い、相手にもそう思ってもらえるかがポイントなのかもしれません。

(読売新聞メディア局編集部 鈴木幸大)

【紹介したトピ】
あなたは非情だ

植草
植草 美幸(うえくさ・みゆき)
結婚相談所マリーミー代表取締役、婚活アドバイザー

1995年にアパレル業界に特化した人材派遣会社エムエスピー設立。2009年、結婚相談所マリーミー設立。自ら婚活している男女にアドバイスし、成婚に導いている。セミナーの開催、テレビやラジオも多数出演。著書に『なぜか9割の女性が知らない婚活のオキテ』『男の婚活は会話が8割「また会いたい」にはワケがある!』『モテ理論』など。

マリーミー