転職活動はどうする? 「ウィズコロナ」時代に強い企業の見極め方

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新型コロナウイルスの感染拡大は、国内外の経済に深刻な影響を及ぼしました。雇用環境が悪化し、転職を考えている人は不安を募らせているのではないでしょうか。新型コロナと共存していく、これからの「ウィズコロナ」時代に強い転職先の選び方について、専門家に聞きました。

「現状をチャンス」と捉える企業も

「転職活動は続けるべきです。業種にもよりますが、採用を継続している企業も多くあります」。働くママのキャリア支援を行う「mog」(本社・東京)の副社長・金子麻由子さんは、そう力を込めます。

転職市場は、二極化が進んでいます。コロナ禍のあおりを受け、飲食業やサービス業などの企業の多くは採用をストップ。その一方、IT系を中心にしたベンチャー企業や中小企業は、積極的に採用を進めているのです。

人材サービス会社「エン・ジャパン」(同)が3月、転職コンサルタント220人を対象に行った調査でも、85%が「半数以上の企業が採用を継続している」と回答。大手企業の採用縮小やウェブ面談の導入などを背景に、現状をチャンスと捉えて採用を積極化させている企業も少なくありません。

エン・ジャパン「ミドルの転職」調べ

コロナ禍で社会経済活動が停滞する中でも、転職の準備を進めることで見えてくるものもあります。「職務経歴書」ひとつをとっても、「これまで、どんなキャリアを積んできたのか」「どんなスキルが身についたか」などを洗い出す機会となり、人によっては転職を目指す業種が広がったケースもあります。

強い企業のカギは「ママ社員に優しい」?

では、どんな企業が「ウィズコロナ」時代に強いと言えるのでしょうか。

金子さんが最も注目するのは、企業の「柔軟性」です。「実は、当社がママに勧めているほとんどの企業は、コロナ禍でも採用を継続しています」と金子さん。その理由について、「ママが働きやすい会社は、テレワークの導入など、これまでも社員の働き方を柔軟に変えてきました。コロナショックを機に、そういった企業は非常時にも強いという現実が浮き彫りになりました」と話します。

その上で金子さんは、転職エージェントや企業のホームページ、訪問先の企業の社員などから確認すべきポイントを挙げました。

〈1〉 評価基準
国から「新しい生活様式」が提示され、多くの企業が今後もテレワークを継続することが予想されます。社員の働きぶりが見えにくいテレワークでの評価基準を模索している企業は少なくありません。金子さんによると、日本の企業では、残業などの「頑張る姿勢」が評価されがちで、なかにはテレワークになっただけで減給されたママもいるそうです。

でもこれからは、仕事の成果で社員を評価する企業を選ぶべきだと、金子さんは訴えます。「出社しなければできない仕事を除き、すぐに出勤を完全再開した企業は、『頑張る姿勢』を評価基準にしている恐れがあります」

〈2〉 既存の社内制度を使えているか
テレワーク制度などの充実をうたっていても、実際には制度がほとんど利用されていない企業もあります。制度が活用されているか、新型コロナを機に制度の利用率が上がったかについて確認するべきだと、金子さんは言います。従業員数の多い大手企業では対応が遅れやすいとは言え、この3か月間、あまりにも変化のなかった企業には注意が必要です。

思考の軸を「成果主義」にして求められる人材に

柔軟性のある企業では、臨機応変に対応でき、成果主義で物事を捉える人材が求められます。転職後、すぐにリモートワークになるケースもあるそう。そこで金子さんは、思考の軸を自ら「成果主義」にし、自律的に働くことを勧めます。

「今の職場でも、日々の仕事の中で、自分は何を求められているのか、どんなスキルを磨いていけるかを考えて動くことが大切です。焦りや不安もあると思いますが、今すぐの転職を考えていないのであれば、本当にしたい仕事は何かを掘り下げ、情報収集を欠かさないようにしてください」とアドバイスしています。

(取材/読売新聞メディア局 安藤光里)

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