夜になると微熱…気になる体温の「平熱」って何度?

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新型コロナウイルスのPCR検査について、厚生労働省は、受診相談の目安を「37度5分以上の発熱が4日以上」とした表記を取りやめました。具体的な体温を示さず、息苦しさや高熱などの症状があればすぐに相談するよう呼びかけています。体温を巡っては、夜になると微熱が出たり、36度台なのに体がだるく感じたりする人もいます。気になる体温について、女性ライフクリニック理事長の対馬ルリ子医師に聞きました。

37度以上でも微熱じゃない?

――体温には、「基礎体温」や「平熱」がありますが、違いは何ですか。

基礎体温は、生命を維持するために必要最小限のエネルギー(基礎代謝)しか消費していない状態で測る体温のこと。これに対して、平熱は活動時の体温を指します。

基礎体温は本来、睡眠時の舌下温のことですので、婦人体温計を使って、口の中で測ります。朝、目が覚めたら、体を動かさず、寝たままの状態で検温してください。婦人体温計の感温部を舌の裏側の付け根に当てます。舌で押さえ、口を閉じたままにし、検温中は口で息をしないようにします。検温後は、基礎体温表などに記録しておきましょう。女性ホルモンのバランスを知ることができ、体のリズムが分かります。

――平熱とは何度のことですか。

平熱は個人差があります。また、1日の中で体温は変化しますので、同じ人でも朝の平熱、昼の平熱、夜の平熱というのはそれぞれ違います。だから、1日複数回に分けて、自分の平熱を知ることが大切です。

平熱が37度を超えるという人もいれば、36度を下回るという人もいます。10~50歳前後の男女3000人以上を対象に行った調査では、体温の平均は36.89度だったという報告があります。一般的に平熱は、乳幼児は高く、高齢者は低くなる傾向が見られます。発熱を疑うのは、「(自分の)平熱より1度以上高いとき」と考えてください。

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ストレスで熱が出る「心因性発熱」

――体温の正しい測り方を教えてください。

脇のななめ下から体温計を入れて、脇のへこんだところに体温計の先端に当て、密着させます。体温は時間、運動、食事、睡眠、感情の変化などで変動し、1日の中でも違います。体温リズムは、一般的に早朝がもっとも低く、しだいに上がっていく傾向があります。1日の体温差はほぼ1度以内。食前は低く、食後は高くなります。平熱を知るには、時間帯ごとに測ったり、日を置いて何回か測ったりしてみましょう。

――夜になると微熱が出ます。どのような原因が考えられますか。

熱が続く場合、次のような可能性があります。

〈1〉 女性の場合、排卵から月経までの間や、妊娠前期に体温が高くなります。
〈2〉 「心因性発熱」の可能性。ストレスが多いと自律神経が乱れ、発熱する場合があります。
〈3〉 なんらかの感染症の場合は、1日の中で、高熱と全く熱のない状態が交互に現れたり、高低差が1度以上あったりする特徴があります。
〈4〉 夏場など高温環境が原因で脱水状態となり、高体温(うつ熱)になることがあります。

いずれの場合でも、「いつものこと」「一晩寝ればよくなる」などと軽く考えず、かかりつけの医師に相談してみてください。

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対馬 ルリ子(つしま・るりこ)
女性ライフクリニック銀座・新宿 理事長

青森県出身。産婦人科医師、医学博士(専門は周産期学、ウィメンズヘルス)。弘前大学医学部卒業、東京大学医学部産科婦人科、都立墨東病院総合周産期センター産婦人科医長などを経て、現職。2003年にNPO法人「女性医療ネットワーク」設立。女性医師、女性医療者と連携し、女性の心と体の健康に啓発活動を行っている。女性ライフクリニック